縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

給食のカラフル牛乳瓶

2007-12-01 | Weblog
猫社長が小学校の頃、給食の飲み物は脱脂粉乳だった。アルマイトの器に注がれた生ぬるい
液体には膜が張り粉っぽくてまずくて気持ち悪かった。だから脱脂粉乳の大きなポットはいつも
飲み残しでたっぷんたっぷんしていた。それでも徐々に瓶牛乳に変わっていって、いつからか毎日牛乳になり
脱脂粉乳とはほどなく縁が切れた。その牛乳瓶なんだけど、最初はシンプルに何とか牛乳と一色で印刷されている
地味なものだったんだけど、そのうち三色刷りのデザインの瓶がまざりはじめた。そのカラフルな牛乳瓶
はクラスの強い男の子たちが優先的に分捕り、男の子たちはいつも優越感に浸りながら、うめえうめえと
飲んでいた。カラフル牛乳瓶は番長みたいな男の子数人がケースからめざとく取り出し分捕っていたのだけ
どそれを見ているとクラスの序列が解って興味深かったことを覚えている。カラフル牛乳瓶は次第に増えて
いってクラスの男の子達全員に行き渡るようになった。そして女の子も御相伴に預かれる日が訪れた。
やはり最初は級長の女の子に渡された。
だかついにすべてがカラフル牛乳瓶になった日がやってきた。各々の机の上に鎮座ましますカラフル牛乳瓶、
もったいねえ、番長が叫ぶ、すると他の男の子達もいっせいにもったいねえ、もったいねえとため息を
もらし始めた。ほんとかわいいね、子供は。
でも初めてのカラフル牛乳瓶は中身は同じはずなのに、なぜか美味しい気がしたのだから不思議だ。
それからは毎日がカラフル牛乳瓶となり、特別牛乳の存在はすぐ忘れられてしまった。
最近宅配牛乳を頼みだした。瓶の牛乳だ。それでふと遠い記憶が甦ったのかもしれない。

横浜そごう6階ジャパンショップにねずみ集合
展示会、日本橋丸善B1、津田沼丸善、福岡丸善 開催中