大雪だ。人も車も通らない。
こんな日ならマルをフリーにしても車に轢かれるっちゅうことはないだろう。
マルは何度か脱走しているが、顔の割に頭が良く、
帰巣本能も持っている。
窓を開けるとマルの奴、喜び勇んで家から飛び出し雪を踏みしめ踏みしめ
あっという間に視界から消えて行った。
マルを放してからふと、雪で臭いが消えて、もしかしたら
帰ってこられなくなるんじゃなかろうか、、、と一抹の不安が頭をよぎった。
だからってこんな吹雪の中を探したらこっちが遭難してしまう。
大丈夫、大丈夫帰ってくるさと言い聞かせ
まあ何かあったら仕方ない、短い縁だった。でいいか。
なーんて考えていたら窓にマルの影が映った。
約30分足らずの短い散歩だった。
やはり心配だからもう放すのはやめておこう。
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