Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

『The Space Within Us』をよろしく

2006年11月21日 | diary
 2日酔いじゃない朝は気持ちがいい。

 今日はポールのDVD『The Space Within Us』が店頭に並ぶ日。あの夢のようだった来日公演からもう4年がたっちゃったわけだけど、その後もポールはツアーをつづけていたわけでね。その様子がこうして映像で観れるのはとても嬉しい。いつかまた日本にも来てほしいもの。

 というわけで、「やっぱり『Love』より『The Space Within Us』でしょ」と、僕は思ってたりする。

 『Love』は試聴会で聴いてきた。どんな場合であれ、ビートルズを聴いてるのは楽しい。でも、『Love』が期待以上だったかというと、そうでもなかったかな。音はクリアになっていて、ジョンやポールのヴォーカルの過激さが際立って聴こえた。あとリンゴのドラムがすごくて、やっぱりリンゴがビートルズの心臓だったんだなぁと改めて思った。オリジナル・アルバムがリマスター化されれば、きっと大きな話題になるだろうなぁと思ったりもした。作品そのものは、いろんな音が詰め込まれてはいるけれど、おおまかな流れは想像がつく範囲で、ディテールにはっとすることはあっても、全体としては大きな驚きもなく普通だったと思う。ジョンの大技の後にはポールの大技がくるなど、バランスに気をつかっていた。ラストの構成は最近のポールのライヴになぞらえてる気がした。ジョージの曲がもうちょっと欲しかった。

 僕はリンゴのヴォーカルにほっとした。曲のくっつけ方にはちょっと無理があったけど(手抜きであるとさえ思ったけど)、派手にショーアップされた流れの中で聴くリンゴの素朴なヴォーカルは、やっぱり優しかった。

 ストリングスのアレンジとかを聴くと、ジョージ・マーティンが成し得てきた仕事の素晴らしさを再確認することができる。これだけ手を加えていながら安心して聴けるのは、彼が関わっているからだろうし、彼だからこそできた仕事なんだろうなという気持ちは強い。そんな彼が、息子のジャイルズと一緒に、もう一度自分の最高のキャリアを振り返る機会を得られたのは、よかったなぁと思う。

 正直、買ってもあまり聴かない気もするんだけど、ジョージ・マーティンへの深い敬意と、もしかしたら聴いてるうちに面白くなるかもしれないしという期待をこめて、安い輸入盤くらいは買っとこうかな。

 でも、やっぱり『Love』よりポールのDVD。『The Space Within Us』をよろしく。