昨夜、ＮＨＫスペシャル「人事も経理も中国へ」を見た。人事や経理や総務といった仕事を中国にアウトソーシングするという話。中国人に経理の引継ぎをしていた女性が引継ぎ終了後に退職する場面は衝撃的だ。今までこれらの部門は、日本語という壁に守られ外国人は参入できないと考えられていたが、日本語を自由に操る中国人が現れたため、コスト削減を目指す企業が文系部門を中国に移転する流れは加速しているらしい。フランスでは、数年前から東欧へのアウトソーシングが活発になっている。
French Socialist links vote on EU constitution to loss of jobs
2007年フランス大統領選挙に立候補したフランス社会党のローラン・ファビウスは、ゴールデンタイムにテレビで国民にアウトソーシングに対する懸念を表し、「仕事が海外に流出するのを防ぐ雇用政策が必要だ。フランスの企業が経費節減に誘惑されて東欧に仕事を流すことを防ぐようなEU全体の税制調和を要求する」と語った。
このフランス社会党の主張に見られるように、社会民主党や共産党といった政党には自国民の雇用を守るという基本的な役割があるはず。ぜひ、仕事流出を防ぐ方策を考え出してもらいたい。