OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

暑さ体験ランチ

2010年07月28日 | 母のこと
OT園は一年中、一定温度に管理されている。
だから、猛暑の今は、エアコンガンガンでヒヤッと涼しい。

母は、薄着の私をみると、「どうしたの?寒そうな格好ね」とか、「若いからそんなに薄着なのね」と言ったり。
「外は、茹だっちゃうほど暑いのよ~!」といっても、半信半疑のよう。
「ホラ、外見て!すごくギラギラしてるでしょ」と、窓の外を見せても、すだれ越しの陽では、ますます実感が湧かないらしい。

というわけで、今日はぜひ夏を体感してもらおうと、駅前へお昼ご飯に。

OT園へ迎えに行くと、母は待ちかねていて、「すぐ行きましょう!」と催促する。
でも、そのままでは無理。
だって、母は薄めのトレーナーに、カシミヤの厚手のカーディガンという格好。
部屋へ戻って、うすいニットとカーディガンに着替えてもらった。(それだって、今の季節にはかなり厚着だけれど、レストランの冷房対策にそのくらいは着ておかないと…)

いざ、出かけようと、玄関へ。
「外の空気は煮えてますよ~」と言いながら、職員さんがドアを開けてくれた。
「あら~、どうしたのかしら~、ほんとに暑いわねぇ」と、意外そうな顔で辺りを見回している。

数日前に、てれびのCMを見ながら、「エビチリが食べたい」と言っていたので、行き先は、駅前の中華料理レストランに決定。
「どこに行きたい?」「何を食べたい?」に、たいていは、「わからない~!」「おまかせ~」と答える母だが、こうやってリクエストがあると、私も気持ちが楽になる。

お目当てのエビチリに、焼きそばや水餃子を追加して、デザートはマンゴープリン。
母は、どの料理にも歓声を上げ、器を褒め、持ってきた店員さんに「おいしいわ」、「ありがとう」を繰り返す。
店員さんも、この母の様子に、「お気に召して、うれしいです」「またどうぞ」と、ニコニコ。

食事のあとは、スーパーマーケットで、お土産のお菓子選び。
おせんべいや、グミ、クッキーなど母のお気に入りのものをカゴに入れ、レジへ持っていく。
ここでも、母は、「こんなにたくさん買ってもらっちゃった~」、「うれしいわ~」、「ありがとう~」と繰り返すので、レジの店員さんもニコニコして、「そんなに言っていただけて、ありがとうございました」

最期にお花屋さんへ。
ひまわりの花を購入。
やはり、レジのところで、「こんなにきれいな花がたくさんあるのね」「きれいなお花が見られて嬉しいわ~」などとひっきりなしに言うものだから、店員さんも、「ありがとうございます」と、ニコニコ顔で愛想が良い。

ウ~ン、なんていう外づらの良さだろう!
この外面の良さは、昔から変わらない。(母が、外に向かっていい顔をしたいがために、私にしわ寄せが来ることもあったなぁ…)
母と弟の外づらの良さは他に比べるものがないくらいで、どっちかというと「あなたは愛想がない」と、いつも割を食っていたような気がする。
義妹(弟の嫁さん)も、「お姑さんは、お姫様のようにしていらっしゃれば、すご~くみんなに優しいから」と言ったことがある。
彼女も、弟や母の外づらの良さで、苦労をしたことがあったに違いない。
ま、今更どうでもいいんですけどね…。(つまんないグチになっちゃいました、ごめんなさい)

帰りも、暑さ体験ツアーの続きで、暑い車でドライブ。
「暑いのも、少しくらいならいいものね」と、母。
良かった、良かった、満足してもらえれば何よりです。



OT園の部屋で、ひまわりと記念撮影。
嬉しそうな顔でした。