自然を体験する旅

エコツーリズム・プロデューサーの壱岐健一郎がお届けする旅に関するスローなブログ

第8回ボルネオ島ホームステイ体験エコツアー

2010-09-09 10:56:18 | ボルネオ

2年ぶりのボルネオ サバ州の大河キナバタンバン川の流域
ビリット村を訪ねました。
いつものようにバスを降りてからそれぞれの家へジャランジャラン


さっそく、早朝のクルーズで熱帯雨林と野生生物ウォッチングへ



全長560kmの川にはいくつもの支流や三日月湖(ボーレイク)があり、
早朝や夕刻には野生生物が見つけやすい。
今回も固有種ボルネオピグミーエレファントやワニは見られなかったが
テングザル、カニクイザル、サイチョウ、かわせみほか
多くの野生生物を観察できました。
それにしても油やしのプランテーションがますます増え、
川から50m以上は確保されているはずのコリドー(動物たちのための回廊)も
なくなっている箇所も散見されました。経済優先がやはり心配!

濃厚な5日間の滞在風景は現在写真編集中


サヨナラパーティーでは全員民族衣装に着替え、村人たちと楽しみました
もちろんイスラム教のむらなのでノンアルコール。



コーディネーターのちょび髭ズルさんは 谷村似


ラマダン明けは子どもたちが爆竹を鳴らしたり
ちょっとうるさかったかな・・慣れないものとしては。
静かなジャングルの暗闇と満天の星がもったいない・・・気にも。
それでも若者たちははしゃいでいた 明日の別れを惜しみながら



恒例の涙の別れ でも不思議と貰い泣きしてしまうほど 
皆純粋になっているんだなこれが

ボルネオ島ホームステイからただいま帰国!

2008-05-28 20:44:49 | ボルネオ

久し振りにボルネオ(マレーシア側)に行ってきました。(本日帰国)
今回はWWF会員の皆さんを対象にしていたので、参加者の意識は特に高く
少人数ならではの濃い~内容のエコツアーになりました。
かといって難しいものではなく、楽しかったことと思います。
手前味噌ですが・・・


WWFの支援で森林保全に取組んできた村では、いよいよ、自立するために
会社を作りました。HABITAT。若い社長には頑張ってもらいたいものです。


ホームステイのプログラムの一つが植林。
植えたはいいが草刈をしっかりしないと、すぐに雑草にやられてしまいそうで
村人達にくれぐれもお願いしてきました。
ただ、お願いだけではダメなので、経済的な支援が常に必要です。
それがエコツーリズムの役割でもあり、ホームステイプログラムが
その重要な柱になっていくことを願っています。


ホストファミリーの一つガブリン一家。
自慢の仲良し姉妹はとってもかわいく、けなげで素直でした。


お絵かき

お話し

ゲーム 昔懐かしい おはじきの替わりに石ころを手の甲に
何個載せられるか、そして、ぱっと掴めるか

たわいのないことにおじさんたちは熱中し
子供たちも目を輝かせていました。
女性の参加者はせっせっせー を教えていましたが
子供たちの飲み込みはさすがに早かったようです。



短い滞在でしたが、参加者と村人達との確かな交流ができました。







ん?なんかのテレビ番組みたいだなーー
でも別にパクっているわけでもないし、やらせでもないし、
恋愛ゲームで来ているわけでもないし

20代から50代まで。特に男性は完璧なオヤジたち。
何故かワゴンにちょうど7人のツアーでした。

村人の生活と自然保護が両立、そしてあの子達の素敵な将来を
願うばかりです。

赤道直下でソーラークッキング実験

2007-09-19 15:20:16 | ボルネオ
インドネシア側ボルネオ(カリマンタン)では?

7年前の森林火災で焼け野原になった草原。雄大で気持ちのいい風がふいていましたが、
森に戻すには辛抱強い活動が求められています。

ボルネオオランウータン協会BOSの新しい施設は広大な敷地にできていました。
宿泊施設も充実していましたが、何より、主役のオランウータンが以前とは
天地の差の環境でノビノビと過ごしていました。野生に帰るには相当厳しい
現実がありますが、地道な関係者の努力が期待されます。
 ここで束の間の昼食時間を利用して、足利工大中條教授考案のソーラークッカーを
試してみました。たった約30分で熱湯(沸騰はしませんが、容器に触ったら
火傷しました)になり、レトルトのカレーを作りました。残念ながら調理する
時間がなく、マレーシア側に行っている別班に期待しました。
それでも施設のスタッフは喜んで食べていましたので、器材を寄贈しました。




一方マレーシアでは?


同じ時期に同じボルネオ島のマレーシア側サバ州のキナバタンバン川上流の村に
ホームステイしていたリボーンの別のツアー。同行したMISOに同じソーラークッカー
を持たせましたが、大学生たち中心のこちらのツアーは時間的余裕もあり、各家庭に
ステイしていたため、ソーラークッカーを使って地元の食材でのカレー作りに成功したようです?味はまあまあ、製作時間は約4時間だったとか。水から野菜などの具が
煮込まれるには相当時間がかかったようです。それでもスローな時間が余るほどあったので できるまで  じっくり 待っていたようです。

3年ぶりのボルネオ(カリマンタン)島での植林

2007-09-06 11:49:17 | ボルネオ

毎年恒例のカリマンタン島(インドネシア側ボルネオ島)植林ツアーに
3年ぶりに同行しました。地上、30mのキャノピーブリッジには
相変らず爽やかな風が吹いていました。時折のスコールも気持ちのいい
シャワー。都心のビアガーデンではやりのドライミストはこんな感じ?
20代~70代 の幅広い世代のメンバーは短い旅の期間に世代を超えた
コミュニケーションを作り上げました。

海外旅行のベテランから初めての人まで、海外植林のベテランから植林そのものが
初めての人まで、悠悠自適な年金受給者から大学生まで。様々なプロフィールを
持つメンバーには5日間のドラマのキャスティングが自然に出来上がりました。
共通したのは 皆さんが 前向きであること。環境にも自己開発にも。 


7年前には焼け野原だった場所には雑草が繁茂していました。3年前に植林した場所の
近くに今回は植林。小雨の中の作業は、晴天時よりは楽だったでしょう。
苗木の成長も期待できる雰囲気でした。



3年前に植えたメランティの苗木は身長をはるかに越え、3mくらいの高さに
なっていました。幹周りも直径5cmはあったでしょう。熱帯雨林の成長の早さに
改めて驚きました。もう大丈夫でしょうが、今後の成長を願いました。

テングザルは何を見た?

2005-01-16 09:44:48 | ボルネオ

昨年はこの写真を撮ったマエノちゃんともボルネオ島サラワクを旅した。
普段は古代蓮を撮り続けている彼にとっては初めてのジャングル撮影
だったが、さすがに面白いショットだ。(縦長になっちゃったが)
熱を出して撮影した彼を心配している表情なのか?
写真愛好家9人でのボルネオエコツアーの写真集が
今春完成する。私のこれからのせめてもの役目はスポンサー探しかも。
さもなくば何十冊か買わなければならないかなー。
私の不安顔を見ているのかなこの目は。
髭いのしし、ヒカゲザル、ロングテール、オランウータンなどなど
たくさんの熱帯雨林の生き物たちが思い出される。
素人だが旅人の写真は懐かしく、楽しい。

リハビリ中のマレー熊

2005-01-12 13:36:03 | ボルネオ

オランウータンの森を再生しようと、多くの人々が植林活動をしていた。
その地域の一角に絶滅危惧固有種のマレー熊が約30頭、リハビリ生活を
送っていた。普通ならばジャングルの奥深く、人目につかない場所で
静かな生活を謳歌していたはずだが、密漁等で親を殺された哀れな子ども達。
熊といっても猿を少し大きくしたぐらいの小さな体、これはオトナもそのようだ。
しかし近づいて観察すると、真っ赤なマニュキアをぬった綺麗なお姉さんの
爪よりはるかに長い、3CMはあるだろうか?鋭い爪と牙には緊張した。
野生をナメタラあかん!

簡易トイレをカリマンタンに持参しました

2004-12-03 00:59:09 | ボルネオ
現在インドネシア・カリマンタン島バリクパパン市に来ています。
カリマンタン(ボルネオ)での植林作業は意外に快適です。
何故なら地元関係者が準備をしていてくれるからです。
それでも生理現象は自分で解決しなければなりません。
男性ならともかく、女性にとっては心配の種です。
そこで快適な空間を提供するために日本からペールトイレを
持参しました。新潟でも活躍しているようです。
写真のモデルはミッチー山本。植林会社の現地駐在員です。
バクテリアで処理するバイオトイレです。
来年から、もっと本格的に熱帯雨林再生プロジェクトを推進したいものです。

ボルネオ植林体験(2)

2004-06-29 15:30:00 | ボルネオ
バリクパパン空港では入国審査、ビザ費用として1人10米ドルを支払い、機内預け手荷物を受取り、検査もなく通関、送迎バスへ。海外旅行の基本パターンだが、少し雰囲気が違った。地元の配慮だろうか、なにかスムーズに入れてくれようとしていた。植林による地元社会への貢献への感謝の姿勢と受け取れたの私だけではなかっただろう。

2泊3日の当地滞在中は四輪駆動車のキャラバンで動き回った。気持ちは歓迎でも、道路は違った。車の性能を充分発揮できるオフロードはマニアには応えられないアドベンチャードライブだろう。但し、沿道は熱帯雨林のジャングルではない。森林火災や違法伐採の影響で雑草や赤土に覆われた広大な土地が広がっているだけだった。マレーシア側のエコツアーの訪問地より遥かに広い土地がこのような状態にあることが深刻だ。



ようやく、植林地に辿り着いて驚いた。わずか3年前に植えたチークの苗木がすでに4メートルを越える高さに成長していた(写真の木)。ゴールデンバイオチークと名付けられた優秀な苗木ではあるが、それにしても直径30cmもある葉っぱをたわわにつけて灼熱の太陽を仰ぎ見る姿は力強かった。

ボルネオ植林体験(1)

2004-06-29 11:50:41 | ボルネオ
インドネシアワークキャンプ第2回「オランウータンの森・再生植林体験ツアー」最終日、インドネシア・カリマンタン島バリクパパンからシンガポールに着いた。開発途上の町から世界の金融商業観光の中継地として急成長を続ける小さな大都市への移動はかなりのギャップがあった。

カリマンタン島は別名ボルネオ島。
インドネシア、マレーシア、ブルネイ王国の3国から構成されている。

マレーシアは、エコツーリズムを産業として発展させるべく、積極的にPRをしてきているので、これまでも何度か足を運び、コタキナバルを基点としたキナバル国立公園やキナバタンガン川ジャングルクルーズなどのエコツアーを紹介してきた。

それに比べて今回訪ねたインドネシア側はよく言えば素朴、言い換えればほったらかしに近い状態だった。観光産業とは無縁に思えるこのインフラの中で、信念と計算のもとに確実な歩みを進める植林プロジェクトがあった。地球温暖化を救う希少な手段の1つが〝熱帯雨林の再生〟と言われるが、実際に取り組んでいるこのプロジェクトは気休めの社会貢献ではなく、しっかり将来を見越した経済観念をしっかり持ったものだった。

植林プロジェクトに取り組みはじめて約4年。今回のツアーでは、予想以上の目に見える成果を実感できた。やればやれる!今後の意欲を駆り立てられた。