自然を体験する旅

エコツーリズム・プロデューサーの壱岐健一郎がお届けする旅に関するスローなブログ

ボルネオ植林体験(2)

2004-06-29 15:30:00 | ボルネオ
バリクパパン空港では入国審査、ビザ費用として1人10米ドルを支払い、機内預け手荷物を受取り、検査もなく通関、送迎バスへ。海外旅行の基本パターンだが、少し雰囲気が違った。地元の配慮だろうか、なにかスムーズに入れてくれようとしていた。植林による地元社会への貢献への感謝の姿勢と受け取れたの私だけではなかっただろう。

2泊3日の当地滞在中は四輪駆動車のキャラバンで動き回った。気持ちは歓迎でも、道路は違った。車の性能を充分発揮できるオフロードはマニアには応えられないアドベンチャードライブだろう。但し、沿道は熱帯雨林のジャングルではない。森林火災や違法伐採の影響で雑草や赤土に覆われた広大な土地が広がっているだけだった。マレーシア側のエコツアーの訪問地より遥かに広い土地がこのような状態にあることが深刻だ。



ようやく、植林地に辿り着いて驚いた。わずか3年前に植えたチークの苗木がすでに4メートルを越える高さに成長していた(写真の木)。ゴールデンバイオチークと名付けられた優秀な苗木ではあるが、それにしても直径30cmもある葉っぱをたわわにつけて灼熱の太陽を仰ぎ見る姿は力強かった。

ボルネオ植林体験(1)

2004-06-29 11:50:41 | ボルネオ
インドネシアワークキャンプ第2回「オランウータンの森・再生植林体験ツアー」最終日、インドネシア・カリマンタン島バリクパパンからシンガポールに着いた。開発途上の町から世界の金融商業観光の中継地として急成長を続ける小さな大都市への移動はかなりのギャップがあった。

カリマンタン島は別名ボルネオ島。
インドネシア、マレーシア、ブルネイ王国の3国から構成されている。

マレーシアは、エコツーリズムを産業として発展させるべく、積極的にPRをしてきているので、これまでも何度か足を運び、コタキナバルを基点としたキナバル国立公園やキナバタンガン川ジャングルクルーズなどのエコツアーを紹介してきた。

それに比べて今回訪ねたインドネシア側はよく言えば素朴、言い換えればほったらかしに近い状態だった。観光産業とは無縁に思えるこのインフラの中で、信念と計算のもとに確実な歩みを進める植林プロジェクトがあった。地球温暖化を救う希少な手段の1つが〝熱帯雨林の再生〟と言われるが、実際に取り組んでいるこのプロジェクトは気休めの社会貢献ではなく、しっかり将来を見越した経済観念をしっかり持ったものだった。

植林プロジェクトに取り組みはじめて約4年。今回のツアーでは、予想以上の目に見える成果を実感できた。やればやれる!今後の意欲を駆り立てられた。