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ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

2021年の阪神タイガースはどうかな

2021年03月18日 | 阪神タイガース応援したで
 さて、あと少しで阪神タイガースの勝ち負けで一喜一憂する日々がやって来る。楽しみなことじゃわい。
 今年の阪神は、昨年同様、外国人8人体制で戦うことになるわけ。投手は、ガンケル、エドワーズ、スアレス、チェン、アルカンタラの5人。野手はサンズ、マルテ、ロハス。もちろんこの8人全員を使うわけにはいかない。この外国人たちをいかに使い分けるかが今年の阪神の成績に大きく影響する。矢野監督の手腕が試される。
 まず、心配事をあげる。ミス、エラーである。昨年のザルのごとき守備をどうにかしなければとても優勝は無理。その対策として元巨人の川井昌弘氏を臨時コーチとして招聘したが、こんな一時しのぎで阪神のエラー病が快癒するとは思えない。だいたいが、1軍の守備面の責任を負うべき久慈藤本両コーチが今年も残留しているのはいかがなものか。
 野球は自分が点を取って、相手に点を取られなければ勝つ。まず点を取る方。得点力は昨年より確実に増しただろう。ポイントは塁に出る近本と、塁から帰す大山だ。この二人に関してはアテにしていいと思う。近本盗塁王、大山ホームラン王打点王はかなりの確率で取ると思われる。で、1番近本と大山を中心とするクリーンアップをつなぐ2番だが元キャプテンの糸原がいいだろう。木浪もいいかも。4番大山の前後を打つ選手は層が厚いといっていいだろう。まず、3番、マルテ、サンズ、それに今年で40歳あとがない糸井もいる。5番、これはもうめっぽうチャンスに強いサンズで決まりだな。ただし去年の7月までのサンズであるならという条件がつく。9月になってからのサンズではダメ。サンズでだめなら陽川、高山かな。あ、ロハスを忘れていた。ロハスが3番を打って9月のサンズならマルテかな。
 クリーンアップのあとを打つ6番。これはぜひ新人佐藤輝に勤めてもらいたい。オープン戦は絶好調でホームラン量産解説者諸賢にも好評だが、これがほんまの実力だと確信したい。こうして見るとかなり強力な打線となりそうである。
 さて、点を取られない方。守備の心配事は残るが、肝心の投手力は安心していいだろう。だいたいが開幕投手はそのシーズンで最も頼りになると監督が判断した投手が務めるもんだ。今年は藤浪晋太郎が務める。矢野監督は藤浪が最も頼りになると判断したわけだ。藤浪はこの数年の不調を抜け出したことは小生も認めるが、先発に起用するのは時期早々と思う。スアレスはいずれアメリカ球界に行くだろう。そのあとの守護神役は藤浪が適役だ。藤川の後継者は藤浪だろう。
 先発投手は、西、青柳、秋山の3人は確定。あと高橋遥人だが、またケガをしたみたい。高橋はケガなくシーズンを過ごしてもらいたい。あと、チェン、ガンケルか。中継ぎ抑えはスアレス、岩崎、岩貞、エドワーズといった所だろう。あ、アルカンタラという投手がいたのを忘れていた。アルカンタラが本物なら、岩貞を先発に戻してもいいだろう。

2021年阪神タイガース開幕スタメン予想
1番 近本 センター
2番 糸原 2塁
3番 マルテ(ロハス) 1塁
4番 大山 3塁
5番 サンズ レフト
6番 佐藤輝 ライト
7番 木浪 ショート
8番 梅野 キャッチャー
9番 藤波 ピッチャー

 それから話は変わるが、昨年の日本シリーズ。セリーグ優勝の巨人がパリーグ優勝のソフトバンクにまったく歯が立たず惨敗したことについて、敗因はDHにあるという意見が多かった。投手が打席に立つ野球と、投げるのに専念できる投手と、打つのに専念できる打者。この二つの野球になれた者どうしが戦えば、専念投手と専念打者のいるチームが強いのはあたりまえ。だいたいがDHがある野球とない野球ではまったく違うスポーツなのだ。DHがあるパリーグの野球は野球ではないと思う。野球は一人の選手が投げて打って走るスポーツだとこころえる。投手は負担が大きいから投げるのに専念させよう。で、捕手はどうなの。捕手は負担が大きいから受けるのに専念させよう。ショートはどうがショートは守備に負担が大きいから。となって、守備専門の選手9人打撃専門の9人。18人と18人が戦うスポーツとなる。野球とは似て非なる違うスポーツである。違うスポーツをやっても意味のないことだ。

2020年の阪神タイガースをふりかえる

2020年11月16日 | 阪神タイガース応援したで
 新型コロナウィルスに振り回された2020年もあと2ヶ月足らずとなった。その新型コロナの影響を大きく受けた2020年のプロ野球も終わった。12球団のうちでわが阪神タイガースは、もっとも新型コロナウィルスの被害を受けた球団といえよう。藤浪、長坂、伊藤らが合コンをやって感染者となり、シーズン中には福留が中心になって選手同士で酒宴を開き、陽川、糸原、岩貞、岩崎らが感染、濃厚接触者となって登録抹消。さらには矢野監督が一部の選手スタッフらと酒宴。矢野監督はおとがめなし、福留はお仕置きを受けた。この件に関してチーム内で不協和音が出ているとのこと。
 さて、肝心の阪神タイガースの成績であるが、2位。60勝53敗7分。阪神ファン諸賢にはこの成績にご不満のムキもおられようが、小生は合格点をやろうと思う。巨人に大差をつけられて優勝させたのが許せないのであろう。でも、阪神は巨人以外の4球団には勝ち越しているのである。これで不満をいえば、この4球団に失礼であろう。今年のセリーグは巨人が強いというよりほかの4球団が弱すぎたというわけだ。
 さて、昨年の秋の記事でこんなことをいってる。課題は守備力と得点力だ。得点力はボーア、サンズの両外国人、大山の成長によって増した。大山はホームラン王を狙えるまでに成長したわけだ。得点力アップの課題はとりあえずクリアしたといってもいいかもしれない。
 もう一つの課題、守備力。これはもう去年より悪化している。特に内野の守備の乱れは目をおおうばかり。外野も年齢からの衰えか糸井の緩慢な守備によって、記録には残らないミスがいくつかあった。
 ミス、エラーが多いのは選手の責任ではない。選手はやりたくてエラーしているのではない。選手を指導するコーチの責任である。ところが守備コーチを務める久慈、藤本両コーチは留任とのこと。エラー大量生産の戦犯ともいう二人を残すのは理解できない。もっと厳しく守備の指導をする人、例えば宮本慎也さんあたりを守備のコーチで呼べばいいのでは。
 ホームランは確かに増えたが、「あと1本出えへん病」で負けた試合がいくつあっただろうか。チャンスをいくつムダにしたことか。残塁の山である。ここは、ひとつ忍術学園の食堂のおばちゃんに打撃コーチをお願いしよう。「お残しはゆるしまへんで」が口癖の食堂のおばちゃんがベンチにおれば、残塁すればひどい目にあわされるから選手たちは必死でタイムリーを打つだろう。宮本慎也、食堂のおばちゃん、両氏には来期にはぜひ阪神のコーチになってもらいたい。
 さて、投手に関してだが、先発は結局、頼りになるのは西と青柳、秋山の3人だけであった。当初、ガルシア、藤浪もローテーションに入っていたが、ガルシア不調、藤浪はリリーフにまわったため、あと一人は高橋遥人が務めた。その高橋も素晴らしいストレートを持っているがもひとつ不安定。来季を考えると、西、青柳、秋山だけでは先発ピッチャーが足りない。あと3人欲しい。ガルシアはもういないし、藤浪は先発でない方がいいと思う。高橋遥人の成長を待つか。
 リリーフは先発に比べて人材豊富だ。藤川球児は引退したが、岩崎は健在だし、馬場も頼りになってきた。あと外国人ピッチャーのガンケル、エドワーズ、先発から回ってきた岩貞、それに藤浪。藤浪はぜひリリーフで使ってもらいたい。藤川球児の後を継ぐ守護神は藤浪で決まり。守屋も島本も復活するだろうし、桑原もいる。これだけいれば岩貞を先発に戻してもいいだろう。
 今年は外国人が8人もいた。このうち阪神に来て一度も1軍登板がなかった呂彦青は退団もやむ得ないが、あとの7人は残しておいてもいいのではないか。まず、投手3人、セーブ王スワレスは当然として、エドワーズは7回か8回を投げる、ガンケルは先発も中継ぎもできる、そして退団濃厚なガルシアは先発はダメでもリリーフなら仕事ができるだろう。次に野手、こちらも退団濃厚なボーアは日本の野球に慣れた来年は今年以上の働きができるだろう。サンズは残るだろう。マルテはケガさえしなければクリーンナップを打てる実力を持っている。

 阪神タイガース2020年MVP
 投手 西勇輝 先発の大黒柱である。
    次点  ロベルト・スアレス
野手 ジェリー・サンズ 後半に調子を落としたが、6月の開幕ダッシュ失敗を取り戻したのは7月8月のサンズである。
   次点 大山悠輔 来年はぜひ打点・ホームラン2冠を。

特別功労賞 藤川球児、能見篤史、福留孝介


居酒屋丙寅虎日記 9月30日

2020年09月30日 | 阪神タイガース応援したで
「ゆかちゃん、ビールや」
「ワシはチューハイ」
「あきまへんな」
「そうですな。どっちが2位のチームか判りまへんな」
「そや。大野雄大にひねられましたな」
「うん、こっちの雨柳さんは雨がふらへんかったからぜんぜんペケですな」
「打順を組み替えたけど打てへんねんからしょうない」
「コロナの影響ちゅうけど、野手は糸原と木浪がいのなったけど大山もサンズも近本もおるから、そんなに戦力ダウンしとるとは思えんけど」
「ま、しゃあおまへんな」

居酒屋丙寅虎日記 9月22日

2020年09月22日 | 阪神タイガース応援したで
「やあ、4連休どうでした」
「けっこうなお休みでした」
「どうしてました」
「ちょっと、その前に注文しましょ」
「そやな。女将、ビールや」
「ワシも」
「アテ、そやな。この蒸し豚もらおか」
「ワシはドテ」
「お。うまいで、この蒸し豚」
「どれどれ、豚肉がやわらかいな。この酸味がええ」
「どないしたんや。女将」
「豚ロースかたまり肉の上に玉ねぎをのせてアルミホイルで包んで蒸したんです」
「きのうは久しぶりに喜楽館に落語を聞きにいってた」
「ほう、きょうは」
「ワシは10月から晩酌をビールから日本酒にかえるので、魚崎の桜正宗に桜正宗の大吟醸を買いにいってました」
「それはそうと阪神勝ちましたな」
「そや。DeNAに勝ちこしましたな」
「高橋のハルトくんピンチを作っちゃしのいでたな」
「それを木浪がエラーで足を引っ張る」
「ま、木浪は最後に見事なプレーで試合を終わらせたから許したろ」
「阪神とDeNA。双方ともエラーするしホームランも打つ。ま、リリーフピッチャーの違いで阪神が勝ちましたな」

居酒屋丙寅虎日記 9月9日

2020年09月09日 | 阪神タイガース応援したで
「こんばんは」
「あ、いらっしゃい。センセ」
「ゆかちゃん、女将は」
「きょうは横浜の親戚で不幸があったとかで」
「そっか。ウィスキーを」
「なにがいいです」
「ゆかちゃんに任せる」
「では、あかしのシングルモルトを」
「それでええわ」
「大将は」
「おくで明日のしこみです」
「きょう、阪神負けたやろ」
「はい」
「敗因はなんやと思う」
「さあ、なんですか」
「試合が終わってから雨が降り出したからや」
「なんでですか」
「きょうの先発は雨柳さんや。雨柳さんは雨が降らなあかんのや。ところが5回ぐらいまで雨降らんかったやろ。そやから雨柳さんが打たれたんや」
「はい」
「試合が終わってから本格的に雨降って来た。雨を降らす時間を間違えたんが阪神の敗因やな」
「だれが雨を降らすんですか」
「もちろん雨柳さんや」

居酒屋丙寅虎日記 8月26日

2020年08月26日 | 阪神タイガース応援したで
「女将、ビールをくださらんか」
「ワシはハイボール。メーカーズマークでええ」
「今年の阪神はバカ勝ちするか貧打で負けるかどっちかですな」
「そうですな。僅少差で競り勝っていくちゅうのんが、ほんまに強いチームやと思いますけどな」
「ま、なんでも勝てばええんじゃないですか」
「あ、女将、あては串カツ盛り合わせ」
「ワシも」
「11安打11得点」
「効率のええ点の取り方ですな」
「はい。陽川3番ちゅうのが正解ですな」
「あとは大山がはよ4番にもどることですな」

居酒屋丙寅虎日記 8月19日

2020年08月19日 | 阪神タイガース応援したで
「女将、お酒をもらおうか。ひやで」
「私はバーボンをいただこう。ワイルドターキーをロック」
「しかし、まあ、なんですな。阪神はどないしても巨人に勝てまへんな」
「そうでんな。きのうは菅野ひとり打てんかったけど。きょうは、巨人の繰り出す7人のピッチャーを打てまへんでしたな」
「そうですな。なんたらちゅう安もんの外車みたいなピッチャーが2回でへっこんだとき、きょうはいけるんちゃうかと思うたけど、あきまへんでしたな」
「あとから出てきた6人んも打たれへん」
「こないだ原さんが内野手に投げさせたバカにすんな、ちゅうて怒ってはる人がおったけど、バカにされてもしゃあないな」

居酒屋丙寅虎日記 8月18日

2020年08月18日 | 阪神タイガース応援したで
「大将、ビールや」
「ワシはチューハイ」
「アテ、そやなドテ」
「ワシはズリ」
「菅野と高橋、けっこうな投手戦やったけどな」
「そや。4番の差が勝負の分かれ目やな」
「いっこも頼りにならん阪神の4番大山と」
「うん、頼りになる巨人の4番岡本」
「顔だけ見たら岡本の方がアホみたいやのにな」
「顔で打つんちゃうからしゃあないな」

居酒屋丙寅虎日記 7月30日

2020年07月30日 | 阪神タイガース応援したで
「ゆかちゃん。ビールやビール」
「ワシもや」
「あて?なんでもええわ。ゆかちゃんに任せる」
「秋山と藤浪の違いがようわかったな」
「そや。秋山は野手の皆さんにようけおごっててるねんやろな」
「そや。藤浪はケチで野手におごってへんのとちゃうか」
「うん。そやから秋山が投げたら20点も取って藤浪やったら1点も取らへんねんやろ」
「特にひどいんのは北條やな。北條、藤浪になんぞうらみでもあんのんか」
「こりゃ、こんばん藤浪は北條にうんとおごってもらわなあかんな」
「どこでおごんねん。藤浪はコロナの前歴があるやろ」
「リモートおごりやろな」

居酒屋丙寅虎日記 7月21日

2020年07月21日 | 阪神タイガース応援したで
「ゆかちゃんビールやビール」
「あ、ワシも」
「勝ったな」
「そやな」
「お、今夜は黒ビールか」
「エビスの黒ビールやんか」
「あては、そやな、この鶏の香味焼きちゅうの」
「ワシも」
「ま、乾杯」
「んん、うまいなエビスの黒ビール」
「しかし、まあ、なんですな、別の次元の世界ではおかしげなウィルスがまん延しとって、こうして外で飲むのもはばかられるらしいけど、ワシらの世界はそんなもんないから良かったな」
「ほんまや。それはそれとして阪神5連勝」
「うん、貯金できたで」
「今年はめずらしく外国人が当たりやったんちゃうか」
「そや」
「別の次元の世界の阪神はどやろ」
「そら、もう断トツのトップ独走やで」

居酒屋丙寅虎日記 7月17日 

2020年07月17日 | 阪神タイガース応援したで
「こんばんは」
「あ、清八さん、こんばんは」
「おそなったけどええか」
「いいですよ」
「ダンナは」
「ちょっとヤボ用で」
「こんな夜中にか」
「はあ、ちょっと」
「ハラへったな。なんぞ食わして」
「稲庭うどんでええですか」
「それでええは」
「阪神、勝ったな」
「そうですね」
「ボーア、サンズが打つようになったからな」
「お酒はなにがええですか」
「ウィスキーもらおか」
「ではこれをどうぞ」
「ん。イケるな」
「キリンから新発売になった『陸』です」
「ふうん。終売が続く日本のウィスキーで、新製品を出そかという心意気がうれしいやんか」
「阪神もうれしいんちゃいますか」
「そやな」

居酒屋丙寅虎日記 7月3日

2020年07月03日 | 阪神タイガース応援したで
「大将、タコぶつ」
「ワシはイワシの天ぷら」
「酒はウィスキーやなボウモア」
「ワシはグレンリベット」
「雨やな」
「そやな。阪神、試合中止やな」
「うん。そやから絶対負けへん」
「ええこっちゃ」
「秋までずううっと雨降ったらええな」
「東京や名古屋ではどうすんねん」
「ドームに穴開けにいこ」

居酒屋丙寅虎日記 7月2日

2020年07月02日 | 阪神タイガース応援したで
 居酒屋丙寅。JR六甲道駅近くの小さな居酒屋である。冬には六甲おろしが吹く六甲山のふもとだ。亭主と奥方、それにアルバイトの女の子、3人でやっている居酒屋だ。
 土地柄か阪神タイガースファンが多く集う。料理名人の亭主の料理と、美人で客あしらいが上手い奥方、奥方の姪でかわいいアルバイト女子大生ゆかちゃん目当てに、こんやも阪神ファンどもがやって来る。
「こんばんは」
「あ、玄白先生、いらっしゃい」
「女将、甚兵衛さんは」
「まだ、お見えじゃないですよ」
「こんばんは」
「お、甚兵衛さん」
「女将、ビールを」
「ワシも」
「しかし勝てませんな」
「なにが」
「阪神」
「阪神デパートが阪急デパートにですか」
「タイガースのことですがな」
「ああ、そんなんありましたな」
「あるから困ってますねや」
「なかったことにしましょ」
「そうですな」 

2019年の阪神タイガースをふりかえる

2019年10月28日 | 阪神タイガース応援したで
 金本監督の昨年は最下位だったから、監督が矢野に替わってAクラス3位になったのだから、まあ、良しとするべきであろう。蛇足シリーズに出てDeNAに負けて日本シリーズどころか巨人と対戦すらできなかった。これで良かったのである。万が一、シーズン終盤、火事場のバカ力というか、ツクツクホウシが鳴きだして大あわててで夏休みの宿題やってる劣等生みたいに3位にすべりこんだ阪神タイガースが、棚から巨大ボタモチ的に日本一になったとて、いっこもうれしくない。そんなことをすれば1年間の戦いはなんだったんだということになる。戦略として、4位と3位をうろちょろしながら、力をセーブして、9月にチーム力がトップに持っていったチームが日本一ということになる。これでいいのか?
 で、結局、パリーグ2位のソフトバンクが巨人を一蹴して日本一になった。こんな日本シリーズなにがおもしろい。ラグビーの日本VS南アフリカの方が圧倒的に見ている人が多いだろう。事実、小生もラグビーの方を見ていた。
 巨人優勝の要員の1つが丸佳浩の新加入だろう。これは巨人の戦力を上げることよりも広島の戦力を削ぐ結果となった。巨人は中日のホームラン王であったゲレーロやDeNAの守護神であった山口を獲得した。かような他チームの主力選手を引き抜くことはセリーグ全体の戦力低下となったわけで、このたびの日本シリーズや交流戦にそれは現れている。全体としては日本のプロ野球の質の低下となる。ルールに抵触はしてないが巨人が日本のプロ野球の未来を削いでいるのだ。
 それはさておき、今年の阪神タイガースだ。取り組みべき課題がはっきりと見えた1年であった。守備力と得点力。この二つの現状を変えない限り、来年も今年と同じである。
 まず、守備力。これは内野の守備のミスエラーが印象として残る。守備の名手大和の流出の後遺症がでたのであろう。これは練習訓練以外に特効薬はない。各員キャンプでじゅうぶん練習すべし。それにポジションを固定することも大切であろう。大山が3塁なら3塁、糸原が2塁なら2塁、木浪がショートならショートに固定すべきであろう。
 得点力、これは一朝一夕には解決できないであろう。理想は生え抜き日本人長距離バッターである。大山を育てようとして開幕から4番に据えて育てたが、まだまだその任には至らず4番の座をマルテに奪われた。球団としてもなんとかしなければと、ソラーテをとったが使い物にならなかったのはご承知のとおり。
 4番打者降格の大山ではあるが、ホームラン数打点ともチームトップである。いわれるほど大山は打ってないことはない。ただ勝負弱く、効果的な打撃が印象に残ってないだけだ。8対1で勝ってる試合の8回ぐらいに1発打って8対2にするホームランなら打てるが、0対2で負けててスリーランを1発打って3対2にするホームランは打てない。
 得点力不足を補うために外国人選手に頼るのは最も手っ取り早い手段であろう。しかし、昨年のロサリオや今年のソラーテで判るように、当たり外れが大きく外れならば、ただの役立たずにしかならない。阪神の外国人選手、特に野手はバースとマートンで外国人選手運を使い果たしているのだ。外国人選手の打撃に期待するのはもうやめた方がいいだろう。
 投手力に関しては、とりあえず合格といっていい。先発投手はともかくとして、リリーフ陣の防御率は12球団1である。岩崎→ジョンソン→藤川の鉄壁のリリーフ陣はかってのJFKを彷彿とさせる安定感であった。
 シーズン序盤はドリスが守護神役を務めていたが、不安定なところがあり、藤川が守護神となったが、一度ファームに落ちて、再度昇格してからの守護神ぶりはさすが藤川である。あと岩崎の働きも大いに評価されてしかるべきであろう。今年新加入のジョンソンも抜群の防御率を誇ったが、ときどき体調不良でお休みなるのは不本意である。それにジョンソンは、球団は残留交渉をしているが、本人は来期のことは未定といっている。
 先発で思わしくない結果となったガルシアは、後半、それも最終盤になってリリーフにその能力を発揮した。それに彼は2回3回とロングリリーフが出来るのが頼もしい。ガルシアがリリーフに回ればドリスは立場が微妙になる。外国人選手ワクの関係でドリスは来期はタイガースにいないかもしれない。とはいいつつも、マシスンのいない巨人にドリスが加入すれば、やっかいなピッチャーとなろう。今年の陣容に桑原の復活ジョンソンの残留となれば阪神のリリーフ陣は盤石となる。
 問題は先発である。シーズン当初は先発投手余りといっていい状況であったが、終盤になって西、青柳ぐらいしか頼りになる先発投手はいなかった。望月、高橋の成長と岩貞、岩田、秋山の復活が望まれる。

2,019年阪神タイガースMVP

野手 近本光司 「新人としては」という枕言葉がついて評価された1年だったが、来期はこの枕言葉はつかない。まずは3割を目指すべき。

投手 岩崎優 すばらしい防御率。いついかなる時でももくもくと投げる。チームにとってこんなありがたいピッチャーはいないだろう。