新聞の「首相動静」の隣に「知事動静」がある。
今、道議会が開会中のようだ。
新年度予算を巡る質疑で朝から夜遅くまで答弁準備に追われていた日々を思い出す。
静かだなと思っていたら8日付けの道新に、今年度の最終補正予算でゴタゴタしているとの4段記事と社説が載った。
内容は、北海道観光振興機構が2月に国に補助申請した事業の採否が3月中旬に
なるにも拘わらず、連携する道費単独事業の予算を今年度の補正予算に計上することについて、議会でその緊急性を問われているというものだ。
欧米向けアドベンチャー観光のPRのようだが事業期間はあと半月も無い。
与党・自民会派と答弁調整がつかず、代表質問の初日の2月28日に議会はストップしたという。
経験的に首をかしげる。
新年度予算には道観光振興機構が国に申請している別の事業予算として14億4,000万円を計上しているのだからそこに組み込めば良いだけの話である。
これには伏線があるようだ。
道観光振興機構が昨年の秋に道幹部と協議していた要望額は約26億円という。
それに対して道は1月になって、機構側に14億円余りしか新年度予算に計上しないと伝えたものだから事態はこじれて、2月に知事と振興機構会長が収拾策を話し合っている。鈴木知事はその内容を議会質疑でも明らかにしていない。
もし、知事がこの場で打開策として、道費単独の補正予算のことに触れていたとしたら「議会軽視」であり、与党と言えども激怒する。
8日付の道新社説の見出しは「透明性欠いた補正計上」とある。
補正予算は〝しっかりしろ〟という趣旨の付帯意見が付いて、9日に可決された。この記事には「調整力不足露呈」との小見出しが付いている。
26億円の要望に14億の予算措置は減額幅があまりに大きく、どのような事情があったのか。報道では明らかになっていない。
国会ばかりに目が行くが地元紙が目を光らすことで足元の道政、道議会が緊張感を持つ。
願わくば北海道の発展に繋がる明るい記事で紙面が埋って欲しいものだ。