自民党では「政治資金収支報告書」の修正ラッシュだ。
「違法経理は知りませんでした。」
「お金は机の引き出しの中にあり使っていません。」
『別口座に入ったままです。』
等の関係議員の弁明はあまりに国民を馬鹿にしている。
今回の自民党の裏金事件発覚の端緒となった神戸学院大学の神脇教授が「有権者は是非、政治資金収支報告書を一度見て欲しい。そして怒って欲しい。」と語っている。
総務省のHpを開き、地元北海道5区選出の自民党和田義明衆議院議員(当選2回 安倍派)の2022年分の報告書(2023.5.31提出 「信和会」掲載分)を見てみた。
和田議員は1月31日の自民党安倍派の報告で、2020から22年分について990万円のキックバックがあったことが明かになっているので修正前の報告書になる。
それを見ると、繰越金を除く収入7,240万円のうち、派閥からの寄付金が100万円と予想外に少なく、自民党支部からの寄付金(税金による政党助成金)は1,300万円だった。
励ます会とセミナーなどのパーティ収入が収入の77%を占めている。
この報告書とは別に裏金が3年間で990万円上乗せされていたことが今回分かったのでいずれ修正報告が公開されるだろう。
支出6,750万円のうち、人件費は44%、政治活動費は47%である。
政治活動費のうち、政治活動資金パーティの経費が3割を占める。
会合・食事代は376万円だが、このような場所で会合?と思うような東京の高級ホテルの飲食店が並ぶ。
会合・食事代と慶弔費、寄付金(地方議員等)、会費(団体、議員パーティ等)を合わせると総支出の1割、政治活動費の3割を占める。
多いと見るか、少ないと見るかはあるが、「政治活動費」として必要なものなのかどうかの検討、見直しが必要ではないか。
秘書の人件費とも連動することである。
こうしてみると、予想した通り、政治資金パーティと会合・食事をすることが〝政治活動〟になっている姿が浮かび上がる。
とても〝政策集団〟とは言えない。
今回の事件は法令を一番に遵守すべき国会議員が組織的に法律を破っていたというわけで、それだけでアウトである。金額の多寡ではない。
裏金議員は使途を明らかにし、議員辞職すべき重たい事件である。