ひと月前の夜中のこと。
腹部全体の焼けつくような痛みで目が覚めた。滅多に胃が痛むことはない。これは何だろう。朝方まで我慢して8時には近くの総合病院の玄関に並んでいた。
開門と同時に、慣れない自動受付機を操作して受診を待つ。
一体これは何だろう。
ふと浮かんだのはアニサキス虫。刺身大好き人間なので、鹿肉などのトリヒナとともに知っていた。
調べると、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどに寄生していて、ヒトには寄生しないけれど胃壁などをあちこち噛む。
通常は魚処理の時に目視で取り除かれるが残っていることもあるという。
加熱または-20℃で24時間以上冷凍で死滅するとある。
前日の夕食にフクラギの刺身を食べていた。最近は黒潮が北上して苫小牧沖で暖流のハマチ、フクラギがよく獲れて出回っている。
40分くらい待って、名前が呼ばれて診察が始まった。医師にアニサキスが疑われることを話したが、まずはCTスキャンして肝臓や胆のうなどに原因が無いか調べるという。
そのために腎臓に負担をかける造影剤を血管注入するので問題が無いかどうか、血液検査をするという。
「血液検査の結果が分かるのは1時間後、その後にCTスキャンします。暫くお待ち下さい。」
う〜ん、痛い。
CTスキャンの結果がでるまで都合2時間近く待って、「内臓に由来する痛みの所見はありません。胃カメラでアニサキスかどうか調べましょう。」
やっとかぁ。しかし、医師は順序を追って調べるものだ。う〜ん、痛い。
30分待って、胃カメラを飲んだ。
「いた!」
一匹が見つかって摘み出した。5日間くらいで死ぬという。そんなに我慢していたくない!
会計が終わって病院のドアを出るのに4時間が経っていた。
最初から胃カメラ検査してくれれば良かったのにと文句の一つも言いたかったが、まぁ、人間ドックを受けたと思えば自己負担9,957円は安いかと痛みの消えた胃袋になって家路についた。
翌日、保健所から電話がかかってきた。アニサキス症は食中毒とのこと。
病院から届け出がされることを知った。
つい最近、アニサキス症は医療保険の対象になるとのネット記事を読んで請求したが結果はまだ届いていない。
昨日ラジオで流れた懐かしい曲。(1976年)
ABBA(当時のジャケット表記は左のBが反対向きだった)。