シベリウス(1865-1957)の交響詩『フィンランディア』を久し振りに聴いた。
1917年に独立するまで100年以上にわたり、帝政ロシアの圧政に苦しんでいたフィンランド。
愛国心を掻き立てるというので帝政ロシア政府が演奏を禁止したという。
冒頭の重厚で陰鬱な旋律、徐々に高まる緊迫感。
途中の勝利を祝うかのようなメロディーは“フィンランド賛歌”と呼ばれ、「第二の国歌」と言われている。
自由を勝ち取るためにどれだけの犠牲が払われたことか。
ウクライナのゼレンスキー大統領は戦時下にあって、『フィンランディア』と重なるような人の魂を揺さぶる演説を続けている。
今日、極東の日本に向けて何かを訴える。