最近、ラジオで「怯懦(きょうだ)」という言葉を知った。ネット検索して詳しく調べてみた。
- 臆病で気が弱いこと。いくじのないこと。しかし強がりを言う。また、そのさま。-
文章語なので会話で使われることは無く、説明文やレポートの類でも見られず、近代の文学作品などで稀に用いられる程度という。
共通するりっしんべんの『忄』は心を示すが、「去」の意味は離れていくこと、逃げ出すこと。「需」は雨ごいをする巫女の意味で、様子を伺いながら待っこと。
別の言葉で言い換えるなら「怖がり」や「小心者」。親しみを排除したいときに好まれるとある。
用例。
- 土壇場になって逃げだしたくなる、自分の怯懦な心を叱り飛ばした。
- しかしそれは、生きて恥をかくことから逃げたということであり、怯懦に他ならない。
この頃の安倍首相の様子からこれほどピタリとした“説明文”は無いように思った。
次のような用例もある。
- どうやら彼は、逃げて生き延びるような怯懦者になるくらいなら武士らしく戦って死のうと考えているようだ。
残されたチャンスとしてこれほど相応しい用例は無いがもはや精気が失せている。