Dr. Mori Without Borders / Mori-san Sans Frontieres

森 一仁が医学・国際政治経済金融・人文教養教育など関心問題を国際的・学際的に考える。

毒ギョーザ食らわば、皿まで食え!

2008-02-09 15:12:54 | 応用生命医科学:栄養・食糧農業・環境生理
毒餃子問題が喧しい。しかしいきなり「毒」餃子とはいかがなものか?ワインに「不凍液」混入と言う事件があったが、あれは「不凍液」と記載されていた。しかしなぜこんかいは「殺虫剤」混入と書かれず当初から「毒」ギョーザと決め付けた報道をしたのであろうか?不凍液なら無毒・無害だとでも言うのであろうか?

毒餃子問題が発覚してから日中双方のネットが炎上したと聞いている。炎上する前に考えるべきは①どこで殺虫剤が混入したのか?②誰が「毒」報道を率先して行っているか?③日中問題がこじれて得をするのは誰か?と言う事である。

健全な市民は踊らされてはいけない。「刺激⇒(想起させたいイメージ)⇒反応」と言う単純な図式に従って「行動させられている」だけである。誰しも「毒を入れられた」とあればそれは生命の危険を感じるのであって、防衛機制が働く。理性が働かないと仮定すると、即座に攻撃に躍り出るのは容易である。

事実テレビのコマーシャルや番組等は理性の働きにくい皮質下の脳に訴えるように作られている。サブリミナル等を使わずとも簡単に人間行動に影響できるのである。「テレビですき焼きを食べていた、そうだ今晩はすき焼きにしましょう。」等と言う行動図式がそれである。

「中国由来の餃子に殺虫剤が混入していた」事は事実であろう。不慮の事故であるのか、人為的であるのかまず見極めねばならない。税関当局は全力を挙げて検疫を頑張って頂きたいと思うし、日々の業務にただただ頭を垂れるのみである。いましばらく落ち着いて「火をつけた犯人」は誰か、推察してみよう。

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