海洋研究開発機構の小林英城主任研究員らの研究チームは、世界最深約1万900メートルのマリアナ海溝などに生息するエビに似た生物「カイコウオオソコエビ」から、おがくずや紙などを分解して栄養分を作り出す消化酵素を発見した。廃棄物から燃料を効率的に作る技術の開発につながると期待される。成果は16日、米科学誌プロスワン電子版に掲載された。
この生物はマリアナ海溝チャレンジャー海淵の世界最深部などに生息するヨコエビの一種で体長約4センチメートル。同研究チームは2009年に、その生物を採取。餌がほとんどない深海でどのように栄養を摂取しているのか生態研究を進めてきた結果、特殊な消化酵素を持つことを見つけた。具体的には深海の木くずなどのセルロースという成分を分解して、グルコース(ブドウ糖)という栄養分に変えていることが分かった。
この生物はマリアナ海溝チャレンジャー海淵の世界最深部などに生息するヨコエビの一種で体長約4センチメートル。同研究チームは2009年に、その生物を採取。餌がほとんどない深海でどのように栄養を摂取しているのか生態研究を進めてきた結果、特殊な消化酵素を持つことを見つけた。具体的には深海の木くずなどのセルロースという成分を分解して、グルコース(ブドウ糖)という栄養分に変えていることが分かった。