東北大学多元物質科学研究所の蔡安邦(さいあんぽ)教授らは、スウェーデンのストックホルム大学と共同で、金属元素を含まない無機物で「準結晶」を形成することに成功した。金属元素を含まない無機系準結晶を形成するのは初めてという。成果は英科学誌ネイチャーに掲載された。
2ナノ―50ナノメートル(ナノは10億分の1)のメソスケールの規則正しい穴を持つ二酸化ケイ素「シリカメソ多孔体」で準結晶を形成した。正十二角柱の形状を持つ大きさ数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の粒子で、断面を電子顕微鏡で観察すると、準結晶特有の正方形と正三角形をユニットとするタイル張りがあった。
これまで酸化鉄などを使ってメソスケールの準結晶を形成した報告はあったが、今回の準結晶は構造の乱れが少ない。メソスケールで構造の乱れが少ない準結晶を形成できれば、フォトニック結晶など光学応用につながる可能性がある。
2ナノ―50ナノメートル(ナノは10億分の1)のメソスケールの規則正しい穴を持つ二酸化ケイ素「シリカメソ多孔体」で準結晶を形成した。正十二角柱の形状を持つ大きさ数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の粒子で、断面を電子顕微鏡で観察すると、準結晶特有の正方形と正三角形をユニットとするタイル張りがあった。
これまで酸化鉄などを使ってメソスケールの準結晶を形成した報告はあったが、今回の準結晶は構造の乱れが少ない。メソスケールで構造の乱れが少ない準結晶を形成できれば、フォトニック結晶など光学応用につながる可能性がある。