「夕映え」 宇江佐真理 角川春樹事務所 2007.10.8
読んだ記憶はないけど、再読かなぁ……
1957年、まさに幕末から明治にかけての下町人情話。
鼻つまみの息子を持ったおすさは言う。
「子供は楽しみであり、苦しみでもありますからね。だけど、子供を産まなかったおなごは、年を取ると、ライブやっぱり悔やむものですよ。(略)子供が、いなかった分、楽だったとは思わない。立ったけど、人間なんてかってなものだ」
「だけどね、あたしは一度だって産まなければよかったとは思いませんでしたよ。(略)あいつはあたしの心の支えだったんですよ」
戊辰戦争で大活躍した大村益次郎の戦術の特徴は
敵の逃げ道をつくること。
逃げ道をすべて塞げば、敵は死に物狂いで抵抗し、それでは味方の損失も大きくなる。
それよりも逃げたい者は逃がしてやるのが利口。
版籍奉還の版とは土地のことであり、籍とは民衆を指す。
そうか、そうだったのか。
言葉としては覚えていても、一つ一つの文字が持つ意味を考えたことがなかった。
元々、さほど興味がないせいか、幕末も維新も右から左に忘れてしまう。
それでも一般的な人々よりは知っているだろうと、妙な自負心はあるのだが、
先日、西郷隆盛について訊かれて、曖昧な知識しか残ってないと思い知った。
せっかくだから、もう少しリキを入れて覚えた方がいいかな。