花鳥風月・・・気ままな写真日記

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荒尾干潟紙上写真展(三・終章) 水辺の鳥たちは何を食べているか?&講話

2015-06-14 | 野鳥写真展
 平成27年6月14日(日

 ユリカモメ(百合鴎)・体長40㎝:【撮影日:2009.1.6。撮影場所:荒尾市一部港】。古今和歌集で在原業平が“名にしおはばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと”と詠んだ「都鳥」とはこのユリカモメのことと言われる。ユリカモメは東京都の鳥に指定されている。ところがミヤコドリという鳥は別にいて、九州では和白干潟や北九州の曽根干潟で毎年少数が越冬するくらいである。【解説は安尾さん。一部どんこが付記しています。】



 ミユビシギ(三趾鷸)・体長195㎝:【撮影日:2012.1.26。撮影場所:荒尾市牛水】。雌雄同色。太く短いくちばし、黒い短めの脚で、ずんぐりした体型。夏羽は頭、胸、体上面が赤褐色。冬羽は東部から体上面が灰褐色。シギ・チドリ類の群れの中でも、その白さが目立ち、識別出来る。足指は3本で後趾はない。春秋の渡りの時期と冬期に越冬で渡ってくる。食性は主に干潟の小動物、ゴカイ、カニなどである。写真ではカキ(牡蠣)を食べているようだ。



 カンムリカイツブリ(冠鳰)・体長56㎝:【撮影日:2014.12.12。撮影場所:荒尾市荒尾港】。雌雄同色。カイツブリ類の仲間でも最も大きい。頸が長く、ひょろっとしていて遠く離れていても識別出来る。冬羽は白っぽいが、夏羽は頭頂が黒く、冠羽がある。3月から4月頃には夏羽に変わる個体を見ることが出来る。荒尾の海では荒尾港より北側の海で2羽から3羽が観察される。食性は主に魚、カエル、水生昆虫など。水辺の小動物や水草も食べる。写真はシラエビのようだ。



 アオサギ(蒼鷺)・体長93㎝:【撮影日:2013.1.24。撮影場所:荒尾市大島川】。サギの仲間では最も大きい。池や川海の水辺で餌の魚を待ち伏せて、鋭いくちばしで突き刺したり、くわえて捕らえる。繁殖期にはくちばしが鮮やかなオレンジ色になり、他のサギ類とコロニーを作り繁殖する。サギ類の繁殖コロニーは数百羽が集まり、騒々しい。魚やヒナの死体、糞などの臭いで周辺住民から嫌われて、繁殖場所の樹木が切り払われたりする。魚、エビ、ザリガニ、カエル、昆虫、ヘビ、ネズミなどを食べる。色はグレイ(灰色)。「グレイなのにアオサギと言うのはなぜか?」「はい、サギ(詐欺)だからです。ハハハ・・・。」



 イソヒヨドリ(磯鵯)・体長23㎝:【撮影日:2009.9.27。撮影場所:荒尾市一部港】。雄の頭から胸、背にかけてのブルーは深い海の色を思わせる。腹の赤茶色とのコントラストは磯に良くマッチしている。雌は地味な褐色で鱗状斑がある。荒尾市では一部港や大島川の堤防で良く観察される。また、市街地のビル、木造2階建ての軒下でも繁殖期は声量のあるきれいな声でさえずる。主に昆虫、カニ、ヨコエビなど磯の小動物を中心に食べる。



 ツグミ(鶫)・体長24㎝:【撮影日:2012.2.16。撮影場所:荒尾市蔵満】。雌雄同色。全身茶色っぽく地味である。良く、胸腹部の黒色斑点と白色の眉斑が特徴。芝生や草むらで胸を張り、すくっと立った姿勢で辺りを警戒している姿が見られる。移動する時は両脚を揃えてピョンピョンと跳ねる。代表的な冬鳥で数十羽から数百羽の群れで、モチノキなどの赤い実を食べにくる。食性は冬の木の実、ミミズ、昆虫、クモなど動植物を混食する。荒尾干潟で食べているこの写真はどうやらマジャク(アナジャコ)のようだ。



 コウノトリ(鸛)・体長112㎝:【撮影日:2014.6.11。撮影場所:荒尾市牛水】。荒尾市内の浦川沿いの田んぼに舞い降りたコウノトリ「J0481」は豊岡市のコウノトリの郷を2013.7.25に飛び立った雄1歳だった。コウノトリの郷公園では「コウノトリが悠々と大空を舞う日、それは人と自然が共に生きる豊かな地域社会が実現する日でもあります。」と述べている。一時期でも荒尾市にコウノトリが舞い降りてきたというのは『自然豊かな荒尾を』とのメッセージではなかろうか。 



 コウノトリ(鸛)・体長112㎝):【撮影日:2014.6.11。撮影場所:荒尾市牛水】。雌雄同色。くちばしが大きくて長い大型の水辺の鳥。翼を広げると2メートルにもなる。声を出さず、くちばしをカタカタと鳴らす。(クラッタリング)。兵庫県豊岡市の県立コウノトリの郷公園で繁殖飼育し、2007年から放鳥してきた。2013年9月現在、76羽が野外で生息し、2014年には熊本県玉名市横島町、玉名郡長洲町にも長期間滞在した。食性はドジョウ、フナ、カエル、バッタ、ミミズなど。



 アマサギ(亜麻鷺)・体長50.5㎝:【撮影日:2010.4.30。撮影場所:荒尾市川登】。雌雄同色。コサギより少し小さく、くちばしも少し短い。夏羽は頭部と頸、背が橙黄色(亜麻色)になり、名前の由来になっている。冬羽は全身白となる。テレビや雑誌で見かける水牛や象の背中に止まっている白いサギが本種である。日本でも田起こしでトラクターの周りに集まり、飛び出すカエルやバッタを捕らえている。主に昆虫、クモ、ミミズ、カエル、ヘビなど陸上の小動物を食べる。



 カワセミ(翡翠)・体長17㎝:【撮影日:2008.3.1。撮影場所:荒尾市旧競馬場】。背のコバルトブルーと腹部のオレンジ色が鮮やか。雌雄はくちばしの色で区別でき、雄は黒色、雌は下くちばしの基部が赤い。清流を代表する野鳥と言われていたが、荒尾市内の川、池、湖沼、大島川や荒尾港など汽水域でも見られるようになった。主に魚、水生昆虫、カエル、エビ、カニなど水辺の小動物を食べている。



 さる8日、母校の小学4年生に同じテーマで講話をした時のスナップです。安尾さんも駆けつけてくれました。校長先生はじめ先生方も熱心。子どもたちは熱心に聞いて酌ました。近いうちに子どもたちの感想集も届く予定です。【写真提供:・有明小学校浦部校長先生・有明小学校】。

コメント (14)
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