しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

蒼氓

2017-12-30 | 本棚
話の展開、ドラマ性がどうだとか、技巧がどうだとか
文学的な事は言えないが*
こんな時代があったのだな。

ブラジル移民の話
第一部「蒼氓」全国各地から集まった貧農が神戸の移民収容所での八日間
第二部「南海航路」渡航中の45日間
第三部「声なき民」到着・入植するまでの数日間

異国の地の過酷な現実の前に
日本から持ってきた夢と希望が
ことごとく崩れ去るが
それでも、「生きてゆこう」決意を固めるところで終わっている

全三部を読み終えて、
達郎さんの♪蒼氓を「なるほど」と思った。
ミレーの『晩鐘』を眺めているような気になった。



*なお、第一部「蒼氓」が第一回芥川賞受賞作品である。


今年の「本棚」について
・7月以降、あまり時間が取れなかった(し時間もつくらなかった)。

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