Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2023年8月22日(火)~24日(木) [南ア]甲斐駒ヶ岳、白い花崗岩の"カッコいい山"へ!

2023年08月26日 | 山登りの記録
■メイン写真
ガスが少し晴れた瞬間。甲斐駒ヶ岳と摩利支天


■今回のコース
22日 仙流荘前⇒(南アルプス林道バス)⇒北沢峠・こもれび山荘[泊]
23日 こもれび山荘→長衛小屋→仙水小屋→仙水峠→駒津峰→六万石→(巻き道ルート)→
   甲斐駒ヶ岳→(往路を戻る)→駒津峰→双児山→こもれび山荘[泊]
24日 こもれび山荘→北沢峠⇒(南アルプス林道バス)⇒仙流荘前


8月最後の"遠征"は、南アルプスの甲斐駒ヶ岳。
「山と溪谷オンライン」には、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒
(あまつはやこま)という羽のある白馬が、夜になると、この山の頂上で眠ったことが
山名の由来という。
日本にもペガサスがいたのだ。
我々も、頂上までひとっ飛びできればいいのだが、足で一歩一歩、ゆっくり頂をめざすとしよう。



今夏、二度目のこもれび荘さん。今回は連泊する。



山荘の裏に咲いていたタカネビランジ。鮮やかなピンク色。

早立ちするパーティ(旅行者のツアー)があったが、3時半の出発なのに、2時頃からゴソゴソし
はじめ、朝食を食べるでもなくずっとゴソゴソ、ザワザワ、ガタゴト、ヒソヒソ。
そういうこともあろうかと、こちらは昨夜、消灯前に寝たので、ここで起こされても大丈夫。
ずっと彼らの行動を観察していた。
山小屋のマナーのへったくれもない現状に、怒りを通り過ぎて笑いが出てきたが、
正しいマナーについては、機を改めてまとめて紹介したい。



23日。この日は4:00から朝食を済ませ、5時前に出発する。



長衛小屋の前を通る。
平日なのに、テン場は意外な賑わいをみせていた。



北沢は倒木や土砂などで荒れ模様。登山道はきれいになっていて、通行には全く支障はない。



1か所だけ、固定ロープが張られた岩場を越えていく。



仙水小屋に到着。休憩デッキへの入り口にはロープで通せんぼがしてあるので、
水場で給水するのみで、そのまま先に進む。



はじめは北八ツのような、苔むした針葉樹林だが、いきなり前方が開け、黒いゴロゴロした岩が
山の斜面一面にみられる奇異な地形になる。
これはホルンフェルスと呼ばれる熱変成岩で、それなりに珍しいものらしい。



仙水峠に着く。遭難碑と道標があり、眼前に摩利支天がそびえる…はずであったが、あいにく
雲が出てきて全容までは見えなかった。天気は少し心配だ。



夏の花は終盤。しかも仙丈ヶ岳に比べて格段に少ない。
コゴメグサが健気に咲く。



鳴き声がしたのでカメラを向けると、木の枝に隠れそうだったが、ホシガラスをゲット。



仙水峠から先は、厳しい坂が続く。駒津峰まで470mもの登りだ。
虹に励まされながら、確実に登る。



コケモモ。



駒津峰に到着。急登疲れの顔が並ぶ。
まわりは真っ白。本来、甲斐駒ヶ岳の迫力ある山容を楽しめるのに残念。



歩きにくい岩稜帯の稜線を行く。



少しアップダウンもある。鎖場もあるが、鎖に頼りすぎるよりも、岩をしっかり持てばいい。



なかなか変化のある岩場なので、楽しく進むことができる。



トウヤクリンドウ。



六万石で直登ルートと巻き道ルートに分かれる。この日はメンバーの力量的な問題もあって
往復とも巻き道ルートにした。
いよいよ森林限界となり、左を見上げると、いかにも甲斐駒といった白い花崗岩が累々としている。



イワツメクサ。



足元は花崗岩の風化によりザレザレ。滑らないように確実なフラットフッティングで行く。
花崗岩をよく見ると、別の鉱脈が一直線に走っていたりしておもしろい。

山頂まであと少しとなってから、パーティの足並みが乱れ始める。
高所なりに、大きな呼吸を継続しなければ、筋肉に酸素が行きわたらない。



皆さんの熱意と執念がヒシヒシと伝わってくる中、ついに到着した甲斐駒ヶ岳の山頂!!



山頂の祠には、修験の色彩が読み取れる。
江戸時代の後期、諏訪の小尾権三郎という行者がこの山を開いたという。
さまざまな石仏が見て取れるが、風雪のためか、ほとんど寝そべった状態である。

山頂もガスで真っ白だったが、しばらくすると小雨が降り始めた。
そろそろ昼食どきではあったが、レインウェアを着て、ひとまず退散することに。



ひとつ東側のピークには、駒ヶ嶽神社の本社があるので、とりあえず寄らねばならない。



周囲には大国主命、大己貴命の碑や剣がある。
ペガサス天津速駒はどこにいるのか!



もとの道を戻り、小雨がおさまるまで下る。少し広くなった場所で昼食タイム。



駒津峰へ戻る。さっき下った岩場を今度は登る。



駒津峰に着いたら、空に彩雲が見えた。不安定な天気だが、こうした幸運もある。



下山は双児山ルートをとる。駒津峰からしばらく下ると、小さな岩がガラガラ積み重なった
歩きにくい道になる。



ひとまず下り続け、駒津峰を振り返る。ごつごつと男性的な甲斐駒ヶ岳に比べ、
優美な山容である。



双児山は、厳密にいうと最高点から10mあまりずれたところに道標が立つ。
最高点へ薮を分けようとしたら、そこに先客の巨大ウ〇コが、おびただしい紙とセットで
鎮座していたので、さすがに興ざめして戻ってしまった。



樹林帯に入る。針葉樹に交じって、大きなダケカンバがみられる。
ルートはたやすいが、なんにせよ、ここまでの歩行でメンバーには足の疲れもみられる。
とにかく、ゆっくりでいいから、転ばないように細心の注意を払っていただく。



そして15:00、北沢峠へ無事下山!! 行動時間10時間余の山行となった。
ウチの登山教室としては珍しく、ちょっぴり体育会系の行程となったが、みごとに登頂を
果たした皆さんの表情は充実感にあふれていた。

この日は、こもれび山荘に連泊。
じつは16:00の最終バスに乗れない可能性を考えて、予め泊まることにしていたのだ。



翌朝一番の南アルプス林道バスで、仙流荘へ向かう。
往路は雲に隠れて見えなかった鋸岳の「鹿の小窓」が見えた。

仙流荘の風呂はまだ開いていないので、帰路、通り道でちょうど開く温泉に寄ろうと
いうことで、信州まつかわ温泉・清流苑へ。久しぶりだったが、相変わらず、ぬめっとした
いい泉質に満足。道中の渋滞もなく夕刻に帰れたのはよかった。

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