
夏休みの山行の練習をするため、微妙な3点支持の連続体験をしようという
ことで、大峰・弥山川双門峡に出かけた。
メンバーは、本番を想定し、ともちゃん、N尾クン、T橋クンと、
これに呼応してくれた猛者・I川さんだ。
(I川さんと書けば、もう一人別姓だが新入部員のI川さんも同一表現と
なってしまう。どちらもタフネス、さわやかで、南アルプスを単独で
歩いていたことまで一緒なので、当プログで書き分けにくい。ここでは
便宜上、「新庄のI川さん」とする。)
弥山川双門峡は、2000年の夏に、ともちゃんと二人で登っている。
http://www.geocities.co.jp/Outdoors/2579/SoumonFall.html
このときも、苦労したのを覚えている。
先週の沢登りの疲れが癒えぬまま、今週の仕事も苦手な頭脳労働で、
かなり疲労感が残っており、朝も、ともちゃんに運転してもらったほどだ。
今日はバテそうなので、スタート前に、甘い飲み物を多めに飲んでおいた。
8年たった同ルートは、当時、真新しかった赤い鉄梯子が早くも朽ち果て、
鈍い灰色の、丸い鉄材を強引に溶接したような梯子に変わっていた。
また、ところどころ、小規模の山抜けがあったのか、ルートも微妙に
変わっており、ここ1-2年に拓いたと思われる切り開きも幾つかあった。
熊渡に駐車し、8:55出発。橋を渡って未舗装の林道を歩く。林道の二股は左へ下る。

すぐに真っ白い河原歩きとなる。このあたり伏流だ。天気が良すぎて、照り返しが暑い。
熟年の先行パーティのうち、おばちゃんが滑りやすい河原の渡渉に苦労していた。
岩場でなぜかストックを持ち、「次、どこに足を置いたらええり?」と
Mr.Dashに尋ねてきたが、あれで、この先大丈夫なのだろうか。
沢沿いの巻き道は、桟道や鉄梯子の連続だ。それにしても暑い。T橋クンを見ると、
Mr.Dash以上の大汗をかいていて、すでにズボンの色が変わっている。
時折、河原に出たり、渡渉したりしながら上へ上へと詰め上がる。

岩肌に、イワタバコが綺麗に咲いている。夏だなぁ。

吊橋が見えた。一ノ滝である。上に二ノ滝が落ちている。眼を凝らすと、
一ノ滝の上部右岸に赤と青のダブルザイル。沢登りのヘルメットが光った。
おおーっ、すごいな。ここを行くか!?

しばらくして大岩の下をくぐり抜ける。ここから、ほぼ垂直の梯子の連続だ。

両側はスパッと切れ落ちている。よくもまぁ、こんなところに強引に道を
つけたものだ。右側下を流れる弥山川から、沢登りパーティの「ピーッ!」
という尖った呼子の音が聞こえた。
ぐんぐん垂直に高巻いていくのに、弥山川も負けじと隣を迫ってくる。
やがて河原に出た。暑くて息が上がるので小休止。T橋クンは全身汗だく。
ズボンの裾が絞れそうだ。彼は登山靴を脱ぐと、靴下もぐっしょりだと云い、
靴を反対に返したら、なんと、川にも入っていないのに水滴がドボトボと流れ落ちた。
靴に溜まるまでの大汗をみたのは初めてだ。
再度、強烈な登りが続く。T橋クンが、太腿が攣りそうと云い始めた。
水分欠乏による熱射病が懸念されるので、パーティ全体をストップさせ、
水を飲ませる。なんとか双門のテラスに12:25ごろ到着。昼食タイム。
奇跡のダイエットに成功した新庄のI川さんは、往年!のスーパー健脚ぶりを
すっかり取り戻し、まったく疲れを見せていない。
テラスからの眺めは、それにしても豪快だ。双門ノ滝の高さといったら!
弥山川完全遡行の記録もあるというが、まったくすごいとしか言いようがない。
テラスの下を覗き込んだら、オーバーハングしていて地面がなかったのには
ヒヤッとする。

T橋クンは、ここでも靴下を絞っていた。すごい。。。。
その後も、登りは続く。小尾根に出て、やっと少々下る。
下方に樹間越しに見えるのは三鈷ノ滝かな?(自信ない)
まもなく再び沢沿いに出る。気分的に涼しく感じる。沢の水で顔を洗えば
ホント天国だ。河原小屋には14:45着。

暑い中、沢づたいのルートが続く。できればエメラルド色の瀬に飛び込みたい
くらいだ。岩づたいに遡行を続けていると、沢の二股に出た。
右をとる。ほどなく、名物の鉄製の鎖梯子が現れる。

乗っかると、一瞬、足が向こう側にスイングしてオーバーハング状態になるので、スリル満点だ。

聖門ノ滝の上は、垂壁に鉄杭が連続して打たれているところを歩く、
まるで冒険映画のようなところ。前回はかなり危なく感じたが、今回は
さほどの高度感も感じず、注意さえ払っていたら問題ないと感じた。
8年間で、クライミングや沢登りに傾注した成果なのか?
これをしのげば、あたりが急になだらかになり、一般登山道に出る。
吊橋の向こうに、狼平避難小屋が見えた。今日の宿泊地である。

16:40。それなりに時間がかかってしまった。
狼平では、先行者のテントが2張り、小屋には3人パーティが着いていた。
我々もテントは持参していたが、小屋の一階を使うことにした。
小屋に着いてすぐ、雨が降ってきた。空には青空が覗いているのに、
不思議な雨だ。さっきの鉄杭のところで降られていたら怖かっただろうな。
I川さんが持ってきた、ウオツカのグレープフルーツジュース割りと、
ともちゃんが持参した清酒「大雪渓」を皆で乾杯!
充実感がみなぎる、体育会系登山の初日が終了した。
ことで、大峰・弥山川双門峡に出かけた。
メンバーは、本番を想定し、ともちゃん、N尾クン、T橋クンと、
これに呼応してくれた猛者・I川さんだ。
(I川さんと書けば、もう一人別姓だが新入部員のI川さんも同一表現と
なってしまう。どちらもタフネス、さわやかで、南アルプスを単独で
歩いていたことまで一緒なので、当プログで書き分けにくい。ここでは
便宜上、「新庄のI川さん」とする。)
弥山川双門峡は、2000年の夏に、ともちゃんと二人で登っている。
http://www.geocities.co.jp/Outdoors/2579/SoumonFall.html
このときも、苦労したのを覚えている。
先週の沢登りの疲れが癒えぬまま、今週の仕事も苦手な頭脳労働で、
かなり疲労感が残っており、朝も、ともちゃんに運転してもらったほどだ。
今日はバテそうなので、スタート前に、甘い飲み物を多めに飲んでおいた。
8年たった同ルートは、当時、真新しかった赤い鉄梯子が早くも朽ち果て、
鈍い灰色の、丸い鉄材を強引に溶接したような梯子に変わっていた。
また、ところどころ、小規模の山抜けがあったのか、ルートも微妙に
変わっており、ここ1-2年に拓いたと思われる切り開きも幾つかあった。
熊渡に駐車し、8:55出発。橋を渡って未舗装の林道を歩く。林道の二股は左へ下る。

すぐに真っ白い河原歩きとなる。このあたり伏流だ。天気が良すぎて、照り返しが暑い。
熟年の先行パーティのうち、おばちゃんが滑りやすい河原の渡渉に苦労していた。
岩場でなぜかストックを持ち、「次、どこに足を置いたらええり?」と
Mr.Dashに尋ねてきたが、あれで、この先大丈夫なのだろうか。
沢沿いの巻き道は、桟道や鉄梯子の連続だ。それにしても暑い。T橋クンを見ると、
Mr.Dash以上の大汗をかいていて、すでにズボンの色が変わっている。
時折、河原に出たり、渡渉したりしながら上へ上へと詰め上がる。

岩肌に、イワタバコが綺麗に咲いている。夏だなぁ。

吊橋が見えた。一ノ滝である。上に二ノ滝が落ちている。眼を凝らすと、
一ノ滝の上部右岸に赤と青のダブルザイル。沢登りのヘルメットが光った。
おおーっ、すごいな。ここを行くか!?

しばらくして大岩の下をくぐり抜ける。ここから、ほぼ垂直の梯子の連続だ。

両側はスパッと切れ落ちている。よくもまぁ、こんなところに強引に道を
つけたものだ。右側下を流れる弥山川から、沢登りパーティの「ピーッ!」
という尖った呼子の音が聞こえた。
ぐんぐん垂直に高巻いていくのに、弥山川も負けじと隣を迫ってくる。
やがて河原に出た。暑くて息が上がるので小休止。T橋クンは全身汗だく。
ズボンの裾が絞れそうだ。彼は登山靴を脱ぐと、靴下もぐっしょりだと云い、
靴を反対に返したら、なんと、川にも入っていないのに水滴がドボトボと流れ落ちた。
靴に溜まるまでの大汗をみたのは初めてだ。
再度、強烈な登りが続く。T橋クンが、太腿が攣りそうと云い始めた。
水分欠乏による熱射病が懸念されるので、パーティ全体をストップさせ、
水を飲ませる。なんとか双門のテラスに12:25ごろ到着。昼食タイム。
奇跡のダイエットに成功した新庄のI川さんは、往年!のスーパー健脚ぶりを
すっかり取り戻し、まったく疲れを見せていない。
テラスからの眺めは、それにしても豪快だ。双門ノ滝の高さといったら!
弥山川完全遡行の記録もあるというが、まったくすごいとしか言いようがない。
テラスの下を覗き込んだら、オーバーハングしていて地面がなかったのには
ヒヤッとする。

T橋クンは、ここでも靴下を絞っていた。すごい。。。。
その後も、登りは続く。小尾根に出て、やっと少々下る。
下方に樹間越しに見えるのは三鈷ノ滝かな?(自信ない)
まもなく再び沢沿いに出る。気分的に涼しく感じる。沢の水で顔を洗えば
ホント天国だ。河原小屋には14:45着。

暑い中、沢づたいのルートが続く。できればエメラルド色の瀬に飛び込みたい
くらいだ。岩づたいに遡行を続けていると、沢の二股に出た。
右をとる。ほどなく、名物の鉄製の鎖梯子が現れる。

乗っかると、一瞬、足が向こう側にスイングしてオーバーハング状態になるので、スリル満点だ。

聖門ノ滝の上は、垂壁に鉄杭が連続して打たれているところを歩く、
まるで冒険映画のようなところ。前回はかなり危なく感じたが、今回は
さほどの高度感も感じず、注意さえ払っていたら問題ないと感じた。
8年間で、クライミングや沢登りに傾注した成果なのか?
これをしのげば、あたりが急になだらかになり、一般登山道に出る。
吊橋の向こうに、狼平避難小屋が見えた。今日の宿泊地である。

16:40。それなりに時間がかかってしまった。
狼平では、先行者のテントが2張り、小屋には3人パーティが着いていた。
我々もテントは持参していたが、小屋の一階を使うことにした。
小屋に着いてすぐ、雨が降ってきた。空には青空が覗いているのに、
不思議な雨だ。さっきの鉄杭のところで降られていたら怖かっただろうな。
I川さんが持ってきた、ウオツカのグレープフルーツジュース割りと、
ともちゃんが持参した清酒「大雪渓」を皆で乾杯!
充実感がみなぎる、体育会系登山の初日が終了した。