Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

応援団に捧げた青春(16)/『床屋デー』と、『臙脂の集い』前日までの壮絶な練習

2007-09-03 18:54:15 | 応援団シリーズ化記事
予期せぬ同期のHのリタイヤもあって、小生の練習のモチベーションも高まりました。

『第25回 臙脂の集い』の本番まで、1週間を切るか切らないか…そうですね…10日前くらい前でしょうか…2年生以下の下級生部員は、1日だけ全員「気合」を入れるために、『床屋デー』といわれる「練習を休んで良い日」が与えられます。

そのために練習を休むには、必ず上級生に…

「床屋に出かけるために、練習を休みます。」

と申告しなければなりません。

ですので、練習が辛くて「床屋に行く振り」をしてサボっても、髪型が変わっていなければ当然バレますので、「あまり嬉しくない練習休日」なわけです。
(その代わり、学校近くの床屋でなくても良く、住まい近くの行きつけの床屋でも良かった点は、ある意味「良心的」といえるかもしれません。)

今のご時世はそうでもありませんが、小生達が学生の頃は格好で「気合」を示すには、やはり頭髪を「丸める」ことが手っ取り早かったのです。

今年の『六旗の下に』を観覧なさった読者皆さんなら、いくつかの大学の1年生リーダー部候補の学生が、「丸刈り」としていたと思いますが、まさにあんな感じで、1年生は「絶対に」5分刈り以下に短髪にすることが「義務」でした。
小生は、確か行きつけの床屋で、「3分刈り」にしてもらった記憶があります。

床屋のマスター(現在も、小生の出身で店を経営し続けています)から…
「せっかく伸びてきたのにね…」
と、お声をかけていただきましたが…仕方ありません。3年生には逆らえませんから

ですが、抵抗はありませんでした。
なぜなら、中学校の校則も、当時は男子は5分刈り以下の「丸刈り」が原則だったからです。

ところが、これが「嫌」で、退部をした部員もいましたね。

2年生の先輩方は、望ましくは「角刈り」だったと思います。
それが嫌であっても、「7・3分けで、ポマードで崩れないように固める」ことが求められていたと思います。

確か、小生の記憶が正しければ、小生を勧誘なさったT先輩は、「角刈り」にして登場なさったと思います。
この辺は、さすがですね。

この頭髪の件…実は当日、凄い展開を迎えます。それは、当日の感動と共にお届けしましょう。


さて、厳しい練習が連日続き、最後の3~4日は、電車通学の部員全員が「最終電車」まで練習していたように記憶しています。
(もちろん、「朝練」もやっていました。)

『臙脂の集い』当日2日前から当日までは、一応、応援指導部は「こんな練習をしています」とか、「こんな応援歌があります」とか、「この応援歌に対しては、こんなテクを駆使します」というようなことを、先日まで自己紹介欄に掲載したモノクロの写真を、自分達や写真部に依頼して撮影&現像していただいて掲載したり、普段応援で使用する道具や、部の「小史」を紹介する展示を行い、展示会場にお見えになったお客様に説明することもするので(その様子は、6月19日のエントリー記事でも紹介しています)、その準備や会場設営もするので、本当に大変だった記憶があります。

今にして思うと、「超人的」な毎日を過ごしていましたが、『臙脂の集い』前日の練習が、本当に凄まじかったです。
ここまで一生懸命練習したのだから、「人事を尽くして天命を待つ」という概念は、応援指導部には全くありません。とにかく、最後まで練習をするのです。
辛くても、苦しくても…。

授業そっちのけで毎日10個程度考えた『余興』から、より面白い…すなわち、当日ご来場いただいたお客様の大多数に「受ける」であろう、披露するモノも10題ほど決まり、『臙脂の集い』で披露する演題全てを通しで練習する、いわゆる「リハーサル」を前日に行います。

披露する『余興』の、本当に細かいところまで厳しく指導なさったのが、第14話で紹介したKT先輩でした。
その指導は、本当に具体的。
「ここは、オーバーにやるべき」とか、「この余興は、普通にやったら面白くないから、こうしろ」とか、本当に演出一つ一つに厳しかったですね

最後に披露する『余興』は、当時は「伝統」になっていた「バルタン星人」でした。
ウルトラマンのバルタン星人が、「分裂」したり「融合」したりする…あの様を大勢で披露します。

その動き一つ一つにも、本当にKT先輩の「思い入れ」があって、『余興』だけでもとても厳しかった…。

そして、ステージ演技全体を「通し練習」しますが、前日というのに、やっぱり最終電車ギリギリの、夜の23時ちょっと過ぎまで練習していました。

前日は、母校の文化祭の1日目と重なりますから、ステージが空くのが16時ごろ。
そこからぶっ通しですから、7時間は練習していたことになります

照明の当て方から、全てのチェック…もちろん、テクの出来・不出来や、気合の入り方までも対象ですから、本当に小生達1年生にとっては「地獄」でした。

そんな中、心臓に持病を抱える同期(結局、後に退部しますが…)が、倒れました。
当日は、その「倒れ方」からステージに立つことは難しいだろうとさえ思われました…。

そんな状況です。逃げ出したい気持ちに駆られて当然かもしれませんが、小生は「この年」は、不思議と体力の消耗度は小さかったかもしれません。
食らい付いて、最後まで練習をこなし、最終電車で帰宅して、翌日の『臙脂の集い』当日も、6時40分ごろには、平然と部室にいたと思います。

凄い「気合」…いや、「気力」と「意地」だったと思います。

今にして思うと、やっぱり、53番との「約束」と、TSさんが、ひょっとしたら当日観に来てくれるのではないか…という「期待」が、小生をそうさせたのかもしれません。
(6月に文化祭を開催する高校は、小生の母校のほかにもう1校しかなく、しかもその1校は男女共学校なので、当時も現在も、毎年近隣女子校の生徒が大挙して母校に訪れるのです。TSさんは、小生の母校に近い女子校に通っていましたから…密かにそれを願っていたのです。)

そして、いよいよ3年生幹部の引退の花道となる『臙脂の集い』当日を迎えたのです。


次回は、いよいよ『第25回 臙脂の集い』当日の「感動」をお伝えします。
お楽しみに

(次回に続く)

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7 Comments

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いよいよ開幕!! (くりはら)
2007-09-04 10:05:43
Danchoさん、お久しぶりです。こんにちは!

今週末、東京六大学野球・秋のリーグ戦開幕です。

ですが、8日の開幕セレモニーには六旗の旗が
揃うのでしょうか?
そして、第2週目・対東大戦に明大應援團は??

今回の件を知っている六大学野球ファンや応援団
ファンにとっては、今一番気懸かりです。
返信する
五旗? (紫紺の八木崎健児)
2007-09-05 09:05:13
ご心配かけます。残念ながら明治大学応援団リ-ダ-部は当分の間活動停止です。
吹奏楽部の部員が団旗を立てるかどうか判りませんが、練習しないとムリでしょう。
六大学野球及び応援団ファンの皆さん、ご心配かけますが、とりあえずご報告いたします。
返信する
ありがとうございます。 (くりはら)
2007-09-07 12:01:14
ご回答ありがとうございます。

吹奏楽部、バトン・チアリーディング部では、応援はできても、肝心の旗手やエール(校歌)は厳しいです
かね・・・。
それでも私は應援團を応援していきます!!

紫紺の八木崎健児さんからはもっと明治應援團の
すばらしさを紹介して欲しかったのですが・・・。

前向きに、よりいっそう熱く見守り、応援いたします!!
返信する
こんにちは。 (黒太郎)
2007-09-19 05:06:23
 こんにちは。私は慶應義塾大学應援指導部リーダー部の二年で現役部員を務めております、黒太郎と申します。宜しくお願いします。こちらのページは部員としては非常に参考になるヒントに満ちており、しばしば閲覧させて頂いております。
 所で…私が情報提供するのはやや僭越ではございますが、先週の明東戦のエール交換について東京大学運動会応援部の同期から聞いた事をお話し致します。まず明治大学応援團の吹奏楽部責任者が登壇され「(天下に冠たる)明治大学校歌」と口上を言い校歌の最中は壇上で腕を振り、エールはやはりテクを振らず口上だけを切っていらっしゃいました。もちろん團旗も揚がっておりません。ただこの厳しい現状の中で、明治大学なりのリーダーの重みを守りつつも、神宮でのエール交換を行い抜いた事に、応援團としての心意気を私は感じております。六大学で一二を争ってきた学生動員数も、今シーズンは大きく落ちているとも聞きますが、90年近く脈々と続く威厳を感じつつ今週末の慶明戦に備えて参ります。
返信する
リ-ダ-から生まれた吹奏 (紫紺の八木崎健児)
2007-09-19 12:02:41
黒太郎さん,わが母校の応援ぶりのメッセ-ジありがとう.もともと明治大学応援団吹奏楽部はリ-ダ-部にいた先輩が創設したのです.先輩方の話では昭和40年代初頭までは吹奏楽部の部員もリ-ダ-部と同じ練習をしていたそうです.私の団長時代には吹奏幹部にも団旗練習してもらったことがあります.吹奏楽部
のドラムメジャ-などは竹刀片手に指導しており,リ-ダ-部的な一面も残っていました.
 ところで,黒太郎さんご指摘のように吹奏楽部のなかからリ-ダ-が輩出されるのならば,それはそれで今度は吹奏からリ-ダ-が生まれるということで歴史は繰り返されるということだと考えます.明治大学応援団吹奏楽部の健闘にOBとしてエ-ルを送りたいと思います.
 それと黒太郎さん,このブログの管理者であるDancho君と私の母校春日部高校応援指導部は昭和30年代に貴塾応援指導部からリ-ダ-指導を受けており,テクは慶応式です.昔の慶応のテクの型がそのまま残っていると思いますので一度ご検証ください.
返信する
団長が遅刻する日 (紫紺の八木崎健児)
2007-09-22 10:23:19
 くりはらサンこんにちは.明治大学のみならず他大学においても応援団存亡の危機にある中応援団の応援ありがとうございます.
 あの事件以来明治大学応援団の因習についてばかり囚われていましたが,[紫紺の八木崎健児さんからはもっと明治應援團のすばらしさを紹介して欲しかったのですが]というリクエストにお答えして,東京六大学野球秋季リ-グ戦になると思い出す[団長が遅刻する日]についてご紹介します.
 これは明治大学応援団の歴代団長にのみ伝わる心暖かい伝統です.前団長からの申し送りがで,秋季リ-グ戦においてあまり優勝に絡まない試合,たとえば東大戦か立教戦(私たちの時代のことです)に団長は試合開始前の校歌エ-ルに遅刻するというものです.その結果副団長が団長を代行します.したがって7回のエ-ルも副団長に代わって第3番目の幹部が務めることになります.これは,自分と一年生のときから団長を目指して競ってきたライバルであるとともに仲間に敬意を表すためといわれています.この様子を団長は内野席の陰から見守ります.今この伝統が残っているかは分かりません.たぶん幹部が一人であったときに無くなってしまった可能性もあります.良き伝統は後生に伝えたいものです.
返信する
遅ればせながら&ちょっと身震い… (Dancho)
2007-09-24 08:24:01
●くりはらさん、お久しぶりです。

開幕しましたね。現業に感けてレスがままならない間に3週目を迎えていますね。
3週目の結果も記事にしますが、1日目が2試合とも引き分け…。
プロも神宮を使用する日だったのでこういうことになったのでしょうけれど、秋季は面白そうです。

小生も、応援団や無心でただリーグ優勝目指して奮闘する選手達を応援します。
それは、「暗い影」がどうの…とは別の話ですからね。

10月になれば、6月の『六旗』のDVDが届きます。
(六旗当日に、申込書に記入して手渡したのですが、不安になって確認したら、ちゃんと東大の応援部の方からオーダーを間違いなく受けているとの連絡を頂戴しています。)

待ち遠しいです。
もちろん、3月ごろやった六校の演技についてのシリーズ化(全8回)をやる予定です。

お楽しみに。

●紫紺の八木崎健児先輩へ

随時調査報告や、素晴らしい伝統のエピソード紹介をありがとうございます。

小生のブログを通じて、応援団の魅力みたいなものが少しでもお伝えできれば…その気持ちだけで、ここまで続けてきたような感じです。

そのスタンスは崩さないつもりです。

先日、ごんぞーさんから素晴らしいコメントを頂戴していますし、なにより、凄い「文献」を拝借しています。課題着手が現業多忙や体調不良などから滞っていますが、早めに着手し、その「凄さ」をお伝えできれば…と考えています。

英語との格闘は毎月続きますが、「文献」と「ブログネタ帳」との格闘も始めなければいけませんね。
有効活用するべき「文献」ですから…。

いずれも「入魂」の記事になると思います。

お時間を頂戴できれば幸甚に存じます。

今後とも、宜しくお願い申し上げます。

●黒太郎様

はじめまして。度々閲覧との事…正直震え上がっております。
現役リーダー部員の方にご覧頂いているとは、夢にも思っていなかったので…。

これは、下手なことは書けませんね。
ですが、細かな情報をありがとうございます。

本当にビビっていますが、小生は小生なりの方法で、応援団の素晴らしさをブログを通じてお伝えできれば…と感じております。

2年生で東京大学の同期といえば…小生の注目は、今の住まいがある山口・宇部高出身の小田君です。

どうか、同じ代を六大学の同期の皆さんで盛り上げてください。

『六旗』は、暫く毎年観覧する予定です。
もちろん、黒太郎様や小田君がリーダー幹部となったあかつきには、必ずです!。
法政の小原君も注目大型ルーキーですし…。
それに、山口からの旅費以上のものを、ステージからいただけますからね…。

これからも応援しています。頑張ってください。
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