Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

羽生 善治 王将が2連勝で、ロケットスタートを決める!/『第57期 王将戦 第2局』

2008-01-25 21:55:07 | 将棋
昨日から、滋賀県彦根市を舞台に始まった『第57期 王将戦』の第2局。

2日目の今日、勝敗が決しましたね

結局、93手まで、羽生 善治 王将が、挑戦者・久保 利明 八段を敗って開幕から2連勝。
防衛に向け、見事に「ロケットスタート」を決めました

両対局者は、今年度のタイトル戦では王座戦でも対局していますが、このときも羽生王座(王将)が3連勝していますから、今年度のタイトル戦に限っては、久保八段相手に5連勝です

久保八段は、開幕の第1局を積極的すぎて失敗し、本局も後手番の時の「エース戦形」であるゴキゲン中飛車を持ってきての敗戦…。
嫌な流れに、完全に傾いたかもしれません。

改めて、本局を少し振り返りましょう。



図は、昨日の羽生王将が31手目を封じた局面です。

ここは手が広いので、色々考えられますよね。

昨日、記事をエントリーしてから、非常に遅い時間にも拘らず、渡辺 明 竜王の師匠である所司 和晴 七段から、第1局に引き続き大変ありがたくもコメントを頂戴しましたが、小生は第一感として▲7五歩を予想しました。
所司先生のコメントの封じ手予想にもあった、▲4六角も良い手です。これが小生の中では限りなく第一感に近い2番手の候補手でした。
第3の候補として、▲1三竜も見えたので、以上3つの手を予想しました。

そして今日、封を切ると…



図のように、羽生王将の封じた手は、「▲1三竜」でした。

3番目の候補ではありましたが、一応見えた手です
ですが、その後は飛車を持ち合う様な局面を予想していたので、本譜は小生の読み通りにはならなかったので、「まぐれ」と言われても仕方ないですね
この手には、その後▲1五竜として、△9六銀を催促する狙いがあったようです。
やはり、まだまだ入門者で、勉強が足りないようです

久保八段も、局後に語っていましたが、読んでいたのは▲4六角だったそうです。
昨日の25手目の▲9六角も想定外だったようで、今日は終始、後手後手に回ってしまったようです。



図では、△9六銀を催促する格好で、先手の主張が通っている感じです。
既に先手のペースですね。



図は、小生の昼食休憩中で、対局も昼食休憩直前の局面。
先手が後手の玉頭の位を確保し、依然好調です。
以下、△5三銀,▲6四歩,△同銀,▲6五歩と進んでいます。
ひょっとしたら…昼食休憩後、案外早く終わってしまうんではないか…とさえ思いましたが…。



図は、55手目に先手の羽生王将が、▲7七桂と遊んでいた桂馬を活用した局面。
局後、羽生王将も「▲7七桂(55手目)と跳ねられて攻めが続く形になったと思いました」と語っている様に、ここで勝負がほぼついた感じです。



図の局面で、完全に「勝負あり」のような気がします。
8八に打った桂馬は、後手の7六の銀、そして後手玉に見事に当たっています。
この辺の指し回しは、「素晴らしい」の一語に尽きる気がします。

久保八段も良く粘ってはいますが、この図の局面辺りでは、パタパタと進んでいるところから、後手の後続手は限られていたようです



投了図以下は、△8三玉としても▲7五桂とされて後手に詰みがありますので、ここまで久保八段も粘りましたが、支え切れなかったようです。

本局は25手目に始まり、封じ手からも終始羽生王将のペースで、主張も通っていて、後手の久保八段が先手の言いなりになってしまった感じですね。
まさに、羽生王将の完勝譜で、「貫禄勝ち」と言えると思います

後手番での「エース」を投入しても敗れた久保八段は、悔しさで一杯でしょう
封じ手も自らの予想が外れて、ペースが掴めないまま本局が終わってしまった感じです

ですが、第3局までは2週間あります。

“鈍感力”で本局のことは過去の事として、第3局以降、着実に勝ち星を積み上げて、このシリーズを是非盛り上げて欲しいと思います


羽生王将が、貫禄を示す形で今後も久保八段を圧倒し、防衛に成功するでしょうか…。
それとも、“鈍感力”で嫌な感じで傾き始めた流れを打開し、最後には羽生王将を倒して、タイトル奪取が叶うでしょうか…。


第3局は、2週間後の2月6日と7日に、静岡県浜松市で行われます。


シリーズの流れが、羽生王将に傾きつつありますが、興味は尽きませんね


追記

所司先生へ…。

昨日エントリーした入門者の駄文を綴った記事に対し、第1局同様に、恐れ多くも封じ手を予想した貴重なコメントを頂戴し、誠にありがとうございました。
コメントを大変ありがたく拝読させていただきましたが、大変勉強になる内容です。
今後も、入門者から「卒業」できるように棋力向上に努めて参りますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
Comments (4)
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