感染症・リウマチ内科のメモ

静岡県浜松市の総合病院内科勤務医ブログ

ぎょう虫について - 一般向け

2018-02-03 | 一般向け

前回の続きで蟯虫についてです。主に小児の病気ですが、家族間など濃密な接触で容易に感染し広がります。小児感染例を見つけた場合、その家族も含めて治療期間中のその感染経路への理解と対策を含めた生活注意が不可欠です。

 

 

・蟯虫感染症の大部分は無症状である。

・感染症の最も一般的な臨床症状は、肛門領域のかゆみ

・断続的な腹痛および吐き気 、睡眠障害のための不眠症や、歯ぎしり、落ち着きのなさ、夜間不穏、 なども

・ほとんごは重篤な病状を引き起こさないが、感染が重い場合、肛門部の炎症や掻痒による二次的な細菌感染がある

 

・トイレを使った後やおむつを変更した後、食品を取り扱う前に、石鹸と温水で手を洗うことは蟯虫の感染を防ぐために最も良い方法

・小児の手、指の清潔、下着の清潔、 爪を短く切る。指しゃぶりや爪かみをさせない

・子供に感染を防ぐために手を洗うことの重要性を教えること

・蟯虫陽性の子供は、朝起きたらすぐに浴場で肛門を洗浄し、 清潔な下着に換える

・虫は夜間に卵を産むので、午前中に肛門部を洗う

・シャワーは虫卵を浴びた水が潜在的に汚染されることを避けるため、風呂に入るよりも良い方法

・感染者は、感染した時に他の人と一緒に入浴してはいけない

・食べる前に手を洗う

・治療期間および最終の治療の2週間後までの間には、一緒に入浴および手ぬぐいタオルの共有を避ける

・部屋の掃除 (虫卵は屋内環境で2〜3週間生存しうる)、駆虫後2週間は、部屋の掃除を徹底する

・午前中に寝具やベッドリネンを頻繁に交換することは、環境中の卵の伝染の可能性や再感染のリスクを防ぐ

・寝具やベッドリネンなどの品物は振りまわさず慎重に洗濯機に入れ、お湯で洗濯して高温乾燥機で卵を殺す

・寝具の日干し(虫卵は直射日光に弱い)

 


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