感染症・リウマチ内科のメモ

静岡県浜松市の総合病院内科勤務医ブログ

中心静脈カテーテル講習会開催!

2015-08-19 | 行事

当院では従来より、内頸静脈カテーテル挿入のため超音波ガイダンスを使用することを推進しており定期的な勉強会、実技講習会を開催してきています。

過去の当ブログでもふれましたが、米国の医療疫学学会(SHEA)、感染症学会(IDSA)による中心静脈ライン関連血流感染(CLABSI)防止の戦略 2014年アップデートでも、
・CLABSI防止に関するCVCの挿入、ケアに関わる医療従事者の教育、保守 (II):資格認定、再教育、シミュレーション訓練

・CVC挿入時の感染予防の実践遵守を確実にするためチェックリストのようなものを設置

などを推奨しています。当院でのCVC講習会では、受講者へ受講証を渡し、再度受講したときはさらに受講シールを追加して貼るようにしていますし、挿入時の手順のマニュアルも作っていましたが、今回の講習会ではさらに具体的なチェックリストを作成し、受講者同志でチェックしながら一連の手順を再現体験していくようにしました。

 

今回の講習会の構成


1.日本環境感染学会(JSIPC)教育委員会講習会ビデオ
VoL. 8  大丈夫? 中心静脈カテーテル関連感染対策(13分57秒)
→ YouTubeでもみれます  
・約14分の教育用ビデオで架空の病院でのCVC挿入とその感染症管理をめぐるお芝居
・口から食べれるのにCV入れようとしたり、イソジン消毒はすぐにふきとったり、せっかくだからとダブルルーメン入れたり、発熱時ももったいないからとカテーテル抜かずに抗生剤でなんとかしようとしたり、いろいろ突っ込みどころ満載。

2.講義 CVカテ・問題点とその予防策
・主にCVC挿入の適応と、機械的合併症、感染症、その対策について
・いつもの講義で、合併症回避のため、どうゆう手順で手技を行っていったらいいか、どこに注意かを理解する

3.超音波検査ガイド下の中心静脈カテーテル挿入トレーニング
・体表用の超音波検査機器と、中心静脈用カテーテル レガフォース、中心静脈穿刺用ファントムを使用して実技訓練
・これも従来からやっている実技指導で、右手に穿刺針をもち、左手にエコープローベをもって、ゆっくり穿刺していくのが難しいところですね

4.CVC挿入時 受講者用チェックリスト
・実際に当院でCVC挿入を行うときに使用するものを前もって準備
・受講者は、医師役、看護役、チェック役の3人1組で、58項目のチェックリストを用いて、準備→穿刺前→術中→穿刺後の 医師と看護師の手順を確認、習得していく
・私はエコー下の穿刺の実技の指導のほうでなかなかついておられなかったのですが、感染管理看護師と医療安全看護師のトップが横について危険な行為、不潔行為についてチェックをいれていましたので受講者はためになったと思います。

 


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