なんくるないさ~、沖縄での研修医生活

臨床研修のメッカ沖縄にあって忙しさNo.1を自負する中部徳洲会病院。スーパー研修医がリレーでつづる研修医ブログ。

はっきりしてきたこと

2010-02-03 22:22:24 | Weblog
こんばんわ~。
Kです。

しゃべりたいことはたくさんあるのですが、
中徳の良さを言わせてもらうと、

まずは宮城征四郎先生の回診。
患者さんから話をきき、身体所見をとっていくことは基本中の基本。
外来から、救急外来から、病棟の患者から話を聴取し
身体所見をとることを徹底的に学ぶでしょう。
その中で、バイタルの重要性を学び、バイタルの異常は体の異常であることを学びます。
もちろん呼吸回数を含め。
病歴の聴取は、僕の大好きなティアニーが言うように
『History!History! History!!』です。
それをリアルに学べるのは宮城征四郎先生の教育回診でしょう。


次に循環器を比嘉先生から学ぶことができます。
たとえば、普通の一般病院ではたいてい循環器科がわかれていて
心不全の患者やカテの患者は循環器科が診ることが一般的ですが
中徳では循環器の患者も自分で担当し、ICUに入室する患者でも担当します。
(もちろん比嘉先生の指導のもと)
このことは、継続して利尿剤や循環器系薬剤の使用に慣れることだけでなく
水分管理の基礎から応用まで幅広く学び、
水分の管理には、心臓だけでなく、腎臓の機能や人工呼吸器の設定、
IVCや頚静脈の所見、CVPやエキカの所見など、
全身の臓器や身体所見をみることによって初めて薬剤の調整ができるということに
気づくことができるはずです。
決してNaの量や尿量だけでは循環器系薬剤のコントロールはできないことを学び
そして比嘉流ではありますが、高度な全身管理を学ぶことができるでしょう。


3つ目に、感染症。
喜舎場先生から学ぶ感染症のイロハは
一生使える手法であることを自覚して下さい。
毎日の肺炎・UTI・腸炎から始まりPseudomonasやMRSAとの関わり方。
エンピリックがあって、抗菌薬が決まるのではなく、
nallowをきっちり理解したうえでのエンピリックがあることを忘れてはいけません。
グラム染色の意味合い。なぜ痰培がnormalに出るのか?
喜舎場先生の口癖を僕も叫んでいます。
『痰培がnormalということは、その痰は舐めれるということだね?』
こんな衝撃的な言葉は聞いたことがありませんね(笑)
培養結果から出てきた菌を、滅多打ちに叩きのめす原爆的抗菌薬の使用は
もう臨床研修の有名な病院ではなされていないと思いますが、
front line therapy(だったと思いますが)という言葉は
僕らが受け継ぎ、広めていくべきではないでしょうか。
僕が広めていきたい言葉として言及させてもらうと
『抗菌薬の前に、去痰剤でしょ?』は是非使ってもらいたいかなぁと。。
感染部位・原因菌・重症度の三角形は言わずとも奥村/関口から耳が痛くなるほど
聞いていると思うので。。


徳洲会という極端に忙しい救急の現場で
数多くの患者さんに暴露される中、上記のことをしっかり学ぶことが
将来何科になろうが、医師としての基本を身につけることになるでしょう。
そして特に内科であれば、宮城先生が言うように
5年はしっかりと幅広い患者層を診るべきと思います。
その後に何科になったとしても、その科で必ず重症化する患者をもつことになるでしょう。
その時は、今学んでいるすべてが必ず役に立つはずです。

何科になったとしても、最後は主治医です。
他科にコンサルトしたとしても主治医ほどは診てくれません。
結局最後は主治医の力量なんです。
自分の範囲を決して狭めることなく、幅広く多くの知識を得ることです。
外科・脳外科・形成外科・泌尿器科・眼科・整形外科etc.はもちろん
看護師・レントゲン技師・薬剤師・事務・MSWetc.
皆の仕事を把握し初めて指示が出せるわけです。
相手の仕事がわからなければ、自分がやってみればいいじゃないですか。
最近は他病院への転院の電話やFAXも自分でやるようになってきました。
事務さんが病名をみてくれるときに困ることや
薬剤師さんとの適応外処方のコミュニケーションなど
すべてが自分の医師としてのskilだと思うことです。
雑務なんてものはありません。
あー、そういや今日も労災について少し学ぶことができておもしろかったです。


いまいる環境を最大限楽しむことです。そして学びとることです。
沖縄にいて、そして中徳にいられる環境を羨ましく思います。
自信をもってやってください。暴露されるだけではダメなことはいつもいってますが、
その中で、限りなく学び続けて下さい。
無駄なことは何もないです。

2月27日には一生使える文献検索について、僕がちょっと学んだことを
数分だけ話しに行こうと思います。

ぐだぐだ書いたけど、読んでくれてありがとう。
敬語は性に合わないので、

『中徳来たんやろ!?死ぬ気でやろうぜ!!』

そろそろ国家試験ですね!

2010-02-03 02:26:19 | Weblog
こんばんは、当直中ですが今のところ呼び声のかからないみたいです。
最近は、悲しいことがあって、不眠症気味です。
先週末は、DR.TEDOKONの This is EKG というレクチャーが琉大であったそうなんですが、地理に疎い私は、行けずじまいで2次会から参加しました。すごく熱心そうな方ばかりで、ぜひまた中徳にあそびに来てほしいと思います。
 僕のレクチャーに対する思いをすこしかかせてもらうと。レクチャーにはいろんなタイプがあると思うのですが、一番自分にとって役立つのは、80%程度の理解度があるものだと思います。それ以下であれば、寝てしまうし、それ以上であれば、時間の無駄になりやすいと思います。
僕もレクチャーとしてお話しする場合は、聴衆を見て、大多数のレベルにあわせようとしています。でもこれが本当に難しい。
それはそうと、そろそろ国家試験ですね。最後の追い込みだと思いますが、リラックスして、自分を信じて頑張ってください。

あとK先生が2/27に中徳で”レクチャー”をしてくれるみたいです。楽しみです。