なんくるないさ~、沖縄での研修医生活

臨床研修のメッカ沖縄にあって忙しさNo.1を自負する中部徳洲会病院。スーパー研修医がリレーでつづる研修医ブログ。

研修の壺 ~其の七~

2009-11-25 15:36:16 | Weblog

~其の七~
 『迷ったらメンドクサイほうを選べ』



 皆さん、色々な診療場面で、う事が多々あると思います。
 その時は、こう心の中で呟いて下さい。

  (迷ったら、メンドクサイほうを選べ)




 たとえば①
 腹痛でCTをとろうと思います。造影する?造影しない?

 造影するには腎機能確認しないといけないし、同意書もとらないといけないし、メンドクサイなぁ、簡単な単純CTにしよ。

 ・・・と考えたら、過ちの始まりです。
 単純か造影か、う時点で、造影CTを撮るべきです。
 もちろん症例により判断すべきですが、単純CTでもかまわない症例は、(造影しようかどうしようか?)などとはわないはずなのです。



 たとえば②
 泥酔状態で頭部打撲、救急搬送されるも検査拒否。

 あぁ、メンドクサイですね。
 本人帰ると言っているので、じゃぁ帰宅OK。

 ・・・とはいかないですよね。
 メンドクサクても、そこは我慢し、本人を説得。
 酔いがさめるまで経過観察したほうがよいでしょう。



毎日のように、うと思います。
大きいことであれ、小さなことであれ。
どちらがメンドクサイ選択なのか、簡単にわかると思います。
安易な選択をしない様にしましょう。


メンドクサイというのは、あまり良い表現ではないですね
『より確実なほう』 とか 『より間違いのないほう』 と言うべきなのでしょう。

でも、 『メンドクサイ』 事が、 『確実』 で 『間違いのない』 選択肢なのです


 Dr.Σ

G君手作りの携帯ストラップ

2009-11-24 19:11:14 | Weblog
G君は離島に住む小学生。
先日、社会見学で本島中部へやってきました。
そこで何人かが新型インフルエンザを発症しました。
G君も発熱し、呼吸困難を訴えてERを受診し入院となりました。
治療が奏功し、無事に退院して行きました。よかった。
(途中略)
後日、病棟師長さんから「先生にG君から預かってますよ」と、
写真の手作りストラップを受け取りました。
G君の家は海人(うみんちゅう)なのかなあ?と想像しつつ、
丁寧に作られたストラップに見入ってしまいました。
「みかんひとつ受け取らない」というのが徳洲会のポリシーですが、
このストラップはありがたく頂戴し、私の病院PHSにつけています。
折り紙をもらったり、手紙をもらったり、小児科医をしていると
子供たちから心のこもった贈り物をいただくことがあります。
机のまわりに、一つずつ増えて行くのがちょっぴり自慢です。
          小児科 今西康次

17歳のRさん

2009-11-20 00:22:48 | Weblog
Rさんは小さいときから喘息発作で何度も入院歴のある患者さん。
今回は1年ぶりの喘息発作での来院。
もう17歳なので普通なら内科で診るのだが、いつも小児科ご指名。
今回は夜間だったので当直の先生が診て、オンコールの私に連絡がきた。
(途中略)
退院後の外来日。
これまでは退院後の外来診察日に来ないことがしばしばだったが、
今回はちゃんとやってきた。
診察が済んで帰り際に、「先生のblog、見てますよ!」って言ってくれた。
「最近、忙しくて書くのをさぼっているんだ、ごめんね」というと、
「いつも楽しみしていますよ」って。
病院のblog以外にも、いくつか書いていることを話すと、結構知っていた。
ちょっと恥ずかしいような、うれしいような、複雑な気持ちでした。
                 小児科 今西康次

初期研修医 二次募集中!

2009-11-07 11:46:03 | Weblog

 皆さん、お疲れ様です。先日、医師臨床研修マッチングの最終発表が行われました。

  残念ながらフルマッチとはいきませんでした。  そこで、定員9名に達するまでの間、二次募集を行います。 「中部徳洲会で研修をやりたい!」「興味がある」など思われた方は是非連絡よろしくお願いします。  

 ということで、これからホームページに載せる伊波院長のコメントなのですが、いち早く皆さんに見てもらいたい(私が)ので、フライングですが載せます。  

 我々「中部徳洲会病院」は、沖縄県の中部、沖縄市にあり、「救急医療」に最も力を入れており、平成18年7月からは、沖縄県内初の「ドクターカー」の運用を行っておりますが、その救急を支えているのは、1・2年次の初期研修医たちです。

 我々の研修医に対する教育方針は「いい医者になってほしい」です。私は「いい医者」とは、まず、医療人として、患者さんから「先生」と呼ばれるにふさわしい人間であること。次に「実力」のある医師であることと、考えております。

 また、「自分たちが今研修するとしたら、どんな研修をしたいか」です。今年度から研修内容が変わりましたが、我々は、これまで通りのスーパーローテート方式を続けることが、絶対、研修医の為になると考えております。ですから、我々の病院の研修の特徴は、

 ① できるだけ多くの患者さんを実際に自分で診てもらうこと。 「実力」のある医師とは、1人で治療できる力を持っていることです。それには、何よりも「経験」です。私は、りっぱな講義を聞いてばかりいても、りっぱな先生の診察や手術を見てばかりいても、経験する機会がないのでは、学生時代の講義やポリクリと何も変わらず、医師としての本当の力は付かないと考えております。 

 ② 全ての新入職員を合同でオリエンテーションする為、同期の仲が非常にいいこと。 このように職種を越えた仲間が、嬉しい時に共に喜び、つらい時には大きな支えになってくれます。 

  ③ 沖縄で一番忙しいはずなのに、研修医たちは、沖縄で一番明るく、楽しく仕事をしていること。 

 我々はあえて初期研修をきびしくしておりますが、それで疲れ果てることなく、明るく仕事している姿には救われます。 

 やる気のある学生諸君、ぜひ一度「中部徳洲会病院」へ見学に来て、輝いている先輩たちを見てみませんか?お待ちしています。 

          中部徳洲会病院 院長 伊波 潔

 ※詳細は、病院ホームページからご覧になれます。 中部徳洲会病院 初期臨床研修プログラム 

               中部徳洲会病院 臨床研修事務担当 木村                               


NAHAまであと1カ月!

2009-11-06 10:56:40 | Weblog
久しぶりにマラソンネタです。
NAHAまであと1カ月になりました。
道行くランナーも日に日に増えているようです。

私は今回、打倒!具志堅先生を目指して走りこんでいます。
夏場もさぼらず、9月後半からは距離とスピードを課題に走っています。
11月3日の祝日には、自宅から嘉手納ロータリーまで、30kmを3時間10分で走ってきました。目標は3時間だったのですが、25kmすぎからペースダウンしてしまいました。LSD(long slow distance)がまだ足りないかな?

au携帯のrun and walkのおかげで、練習記録がばっちり残って励みになります。
10月と11月のデータはこんな感じです。最近は10km走らないと危機感を感じるような病気の状態です。毎回10km走れるようになるとは数年前には想像すらできなかったので、大きな進歩だと自分では評価しています。皆さんもしっかり調整してくださいね。
                今西康次

10月
赤と黄色の線がジョギングの記録です


11月

研修の壺 ~其の六~

2009-11-04 17:31:27 | Weblog

~其の六~
 『いつまでたっても研修医』



以前、ある研修医にこう聞かれました。
「いつになったら、一人前になれますかね?」

皆さん、この質問にどう答えますか?


私はこう答えました。
「医者は、絶対に一人前にはなれない。」
「日々、医療は進歩し、薬は新しくなり、新しい治療法が出てくるのだから。」
「一人前だと思ったら、医者としての人生は終わりだと思え。」
「いつまでたっても、医者は研修医だ。」


Dr.K。元気でやっていることと思います。
自分が、まだ、研修医であること、自覚していますか?
書き込みを見る限り、初々しき心、忘れていないようで、安心しました。


10年選手のスタッフDrも、20年選手の大御所も、
いつも研修し続けなければいけないのです。
本を読んだり、検索したり。
論文書いたり、学会発表したり。
その分野の専門家(コメディカルも含め)に教えてもらったり。

ね、あなたたち研修医と、何ら変わらないでしょ。


大御所Dr.Hも、日々研修しています。
衝撃的だったのは、今から8年前、
「最近、傷は消毒しないんだね♪」
と、夏井先生の著書(これからの創傷治療)を読んだよと言ってたことです。
8年前といえば、当院外科でも毎朝傷の消毒がルーチンだった時代です。
ご存知のとおり、今となっては、消毒が無意味なのは、常識ですが。
それを、畑違いの内科のDrが先取りしてしまうのですから。。。
すごくないですか?


いつまでたっても、研修医であること、忘れないでください。


これを忘れてしまったあなたは、そう、反面Drです。


 Dr.Σ