知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

カラーで見る「独裁者スターリン」

2015年08月06日 13時15分21秒 | 戦争
 戦争を考える月の第三弾は、ロシアの共産党書記長スターリン。
 NHKの「世界のドキュメンタリー」で放映された番組は、その光と闇をあぶり出す内容でした。

■ カラーで見る 独裁者スターリン
(2015年5月12日:NHK-BS)
 第二次世界大戦で、ナチス・ドイツを倒した立役者とされるソビエトの最高指導者スターリン。自らも非道な独裁者であったスターリンの実像が、カラー映像でよみがえる。
 スターリンはいかにして絶大な権力を手にしたのか。どのようにナチス・ドイツと対峙し、ソビエトを勝利に導いたのか。ヨーロッパ各地で掘り起こされた歴史映像によって独裁者の軌跡がよみがえる。貧しい靴職人の家に生まれたスターリンは、若くしてロシア革命に参加した。革命の指導者レーニンが1924年に死去すると、対立するトロツキーを追放。以後、自分に反対する者をことごとく粛清していく…。


 さて、番組を見て私が感じた光と闇を列挙してみます;

☆ 光
・第二次世界大戦でドイツに勝利した。

★ 闇
・レーニンの葬儀の時に棺桶を運んだ共産党幹部はその後権力争いのライバルと化し、全員殺した。
・粛正という名目で、100万人のロシア国民を処刑した。700万人のロシア国民を餓死させた。合計2000万人の自国民を殺した。
・1930年代に飢餓であえぐウクライナから農民がモスクワに来ることを禁止する法律を作り、切り捨てた。
・1930年代以前に強制労働収容所を作り、各地域に「おまえの担当地域はひと月に○○○人」とノルマを課して犯罪人をでっち上げて収容所送りにした(この頃から妄想癖があったらしい)。ドイツに勝利した後は、収容所送りになった人々のほとんどがユダヤ人だった。



 ・・・というわけで、人を殺すことを趣味にしていたのです。ヒトラーに勝るとも劣らない最悪の独裁者と言うほかありません。
 彼の「邪魔者は犯罪者にでっち上げて消す」とか「政策がうまく行かない時は誰かが邪魔していると言い訳して逃げる」などの政治手法を、現在のロシア大統領であるプーチンがまねしていますね。
 スターリンの右腕として働いてくれた腹心が気に入らなくなり抹殺したとき、彼の写っている写真まで修正して抹消したところなんか、北朝鮮の手法と同じです(というか北朝鮮が真似をした)。

 第二次世界大戦が終了したにもかかわらず、満州にいた日本兵をシベリアに年余にわたって抑留するという非常識さは間違いなく犯罪行為ですが、自国民であるロシア国民の方がもっとつらい思いをしていたことを知りました。
 この繰り返されるえげつないやり方はロシア民族の特徴なのでしょうか、それとも共産主義の特徴なのでしょうか。
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