自転車乗りの自転車屋です β版

新潟県新発田市でサイクルショップ27(CS27)という自転車店を営んでいます。

製造物責任法(PL法)が適用されたようです。

2013-03-25 23:55:17 | CS27のブログ
もう少し様子を見てからコメントしようと思ったのですが、今日のテレビを観たお客様から電話があったのでピックアップしてみました。


2010年のTBSの放送  削除依頼がありましたらリンクを外します。
http://www.dailymotion.com/video/xctluq_bianchi-rstyyyyyyyyyy-1-2_news

http://www.dailymotion.com/video/xctm56_bianchi-rstyyyyyyyyyy-2-2_news
アナウンサーとコメンテーター?の会話が気に入らないなぁ。余計だったね。


放送当時はお客様の間でも話題になっていました。


放送当時の販売元のお知らせ
http://www.cycleurope.co.jp/important_news.html

当時はRST社の同型のサスペンションを採用されている他メーカーからも注意喚起がありました。これは現在も有効です。RST製の同型のサスペンションを使っている方は、乗車前に必ず点検してください。

私個人的な意見としては、10年以上前の古い製品で保証期間も過ぎているので使わない方が良いと思っています。今後判決が確定してリコールになれば代替製品と交換されるのでそれまで保有してても良いと思いますが、表から見ただけで中の状態は判らないので使わない方が賢明でしょう。


今日のニュース
フジニュースネットワークより
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00242821.html
ニュースはリンク切れになるのでコピペしておきます。

“イタリア製自転車転倒事故 欠陥を認定、輸入元に賠償命じる判決

イタリアの有名メーカーの自転車で、走行中に部品が外れ転倒した事故で、注目の判決が下された。
自転車事故で、首から下が全てまひしてしまった中島 寛さん(63)。
中島さんは25日、「(判決が出ますが、今の気持ちは?)このような事故が起きないよう、自転車業界の改善のきっかけになるような判決を望んでいます」と話した。
中島さんらは、自転車の輸入元を相手取り、およそ2億4,000万円の損害賠償を求めて提訴し、25日、判決の日を迎えた。
2008年、中島さんの身に起きたのは、信じられないような事故だった。
日本のサイクルヨーロッパジャパン社が輸入した、イタリアの自転車メーカー「ビアンキ」の自転車に乗っていた中島さん。
悲劇は、突然やってきた。
段差を越えるときなどに、衝撃を和らげるサスペンションが、前輪ごと外れて、中島さんは転倒。
顔面を強く打ち、頸椎(けいつい)などを損傷した。
そして、首から下が全てまひしてしまった。
中島さんは「提訴した時は、(手が)このぐらいしか上がらなかった。このぐらいまで上がって、これだけ伸ばせるようになった」と話した。
なぜ、サスペンションが外れてしまったのか。
原告側によると、サスペンション内に水がたまり、スプリングが腐食して破断。
そのため、サスペンションが外れてしまったという。
通常の自転車では、貫通するボルトがあるため、スプリングが破断しても、サスペンションは外れないという。
同じ会社が作ったサスペンションで、同様の事故が少なくとも6件発生している。
工業製品の技術評価などを行う、独立行政法人NITE(製品評価技術基盤機構)は、うち1件の事故原因を、設計不良と認定したという。
原告側の「事故は走行中、サスペンションが分離したため起きた」との主張に対し、被告側は「中島さんが転倒し、そのあとにサスペンションが外れた」と主張していた。
そして25日、東京地裁は、自転車の欠陥を認定し、自転車の輸入元に、およそ1億8,900万円の支払いを命じた。
裁判長は「本件自転車は、安全性を欠いており、製造物責任法上の欠陥があったと認められる」とした。
この判決に中島さんは「明らかに、サスペンションに瑕疵(かし)があるという言葉を聞いて、涙が出ました。正義を貫いていただいたと思っています。感謝しています」と話した。
原告側の弁護士は「こちらのサスペンションは、被告の推計で、まだ10万本以上出回っている。今後、リコール・無償の修理等の対応が要求されると」と述べた。
一方、サイクルヨーロッパジャパンは、「弊社の主張が認められず、誠に残念です」とコメントしている。
一方、専門家は、こうした事故は、今後も起こる可能性があると指摘する。
自転車活用推進研究会の内海 潤理事は「自転車は、いろんな(メーカーの)パーツを寄せ集めて組み立てるもの。粗悪品が交じっていると、それが原因で事故を起こしてしまうことは、十分に考えられる」と話した。
こうした事故を防ぐために必要なのが、日ごろのメンテナンス。
自転車に乗る人は、「(自転車のメンテナンスはしますか?)そんなにはしないですね」、「ブレーキが甘くなっているときに、(自転車店に)持っていってます」と話した。
普段のメンテナンスはどのようにすべきか、自転車店で聞いた。
ダイシャリン錦糸町店の杉本正視店長は「当店の場合は、購入時に必ず、点検2カ月・半年・1年、お持ちくださいという形でやっています。スタンドを出して、20cmくらい上げて、(タイヤを)落として。どこか緩んでいる箇所があれば、何かしら音がすると思います」と話した。
車と違って、車検がない自転車。
思わぬ事故から身を守るためには、点検や整備を怠らないことが必要となる。 ”

以上です。


NHK NEWSWEBより
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130325/k10013443561000.html

朝日新聞より
http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY201303250211.html

朝日新聞の最後の一文。
“サイクル社は訴訟で、事故は前輪に異物が挟まったために発生したものだと主張していた。 ”

ほんとにサイクルヨーロッパはそんなこと言ったの?
これは信じられない…。


RSTのサスペンションに限らず、エアサスペンションでもエラストマーサスペンションでも中に水が入ったまま放置すれば固定ボルトは錆びて朽ちる可能性があります。固定ボルトが無い状態で走ればサスは伸縮しながらせり上がって抜けてしまうでしょうね。完全に抜ける前にブレーキワイヤーかブレーキホースが耐えてくれると思うのですが、油圧ホースなら耐久性が高いでけど、ワイヤーなら車輪がロックされて前転しちゃうかな。前転しそうになってフロント過重になるとブレーキワイヤーは解放されてロックが解除されるかな???


今回は欠陥製品だったけど、たとえ欠陥製品でも粗悪品でも日ごろからメンテナンスを怠らなければ今回のような事故は起こらなかったと思います。
でもまあ、一般に通勤で使ってる自転車のサスペンションをオーバーホールする人はいないよなぁ。
8万円の自転車にいくらのサスペンションが付いているのか知らないでしょうし、まともに使えるサスペンションがいくらするのかも知らない人が大半を占めてるんだろうな。

各部のチェックは面倒、取り説も読まないって人はサスペンション付きの自転車は避けた方が無難かもね。

これからは段々取り説が厚くなっていくんだろうな…。 そして…。


コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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Unknown (Unknown)
2013-03-26 23:20:42
普通の感覚で8万円もする自転車は高価だよ
それのサスがまともじゃないと言ってるのと同じように聞こえる
ならば メーカー側だけの責任というより それを知ってて売る方にも 問題あるのでわ?
返信する
? (匿名)
2013-03-26 23:22:44
普通の感覚で8万円もする自転車は高価だよ
それのサスがまともじゃないと言ってるのと同じように聞こえる
ならば メーカー側だけの責任というより それを知ってて売る方にも 問題あるのでわ?
返信する
大筋その通りだと思います。 (ryo.)
2013-03-27 09:24:24
匿名さん、コメントありがとうございます。
ダブってるようなので一つ消しても良いかな?

>普通の感覚で8万円もする自転車は高価だよ

普通=ママチャリならね。クロスバイクなら並です。
スポーツサイクル全般から言えば、一昔前には考えられない、とてもとてもリーズナブルな価格帯です。

>それのサスがまともじゃないと言ってるのと同じように聞こえる
ならば メーカー側だけの責任というより それを知ってて売る方にも 問題あるのでわ?

おっしゃる通りです。
所謂ショックアブソーバーの機能を有する物は材料・精度・複雑な機構の絡みで数万円します。
このフォークはあらゆる機能を排除した安い単純な構造の物だと知っていましたが欠陥品だとは思いませんでした。
通常ならお客さんのスキル、使用方法を伺って商品の選定を手伝うのですが、説明が過ぎるのか高いのを勧めたのかお客さんは帰ってしまうこともあります。そのやり取りが面倒で簡単な購入方法を選ぶのでしょうか?

自転車の取り説を読むと、なんでこんなことまで書かなきゃならないの?って思うことまで書いてあります。きっと『普通の人』にはそこまで必要なんでしょうね。

納車するときに取り扱いの説明をしますが、同時に取扱説明書の熟読と点検の必要性を伝えます。
もし匿名さんが自転車乗りなら取扱説明書を読んでみてください。そこにヒントがあるでしょう。

価格はいくらであれ、高級車を買ったと思う人はそれなりに点検・整備してると思います。ママチャリだってオーバーホールする人もいますからね。

匿名さんはリアルな店舗を知らないね?
まだ書き足りないこともあるけど取り敢えずリアルな業務に移ります。
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