自転車乗りの自転車屋です β版

新潟県新発田市でサイクルショップ27(CS27)という自転車店を営んでいます。

【無償点検】シマノクランクの無償点検を実施します【11速用ロードクランク】

2023-11-03 12:48:11 | CS27のブログ
先月報道されてご存じの方も多いと存じますが、シマノ11S用ロードクランクの不具合が発生しています。

対象は、デュラエース FC-9000, FC-R9100, FC-R9100-P 3モデル 左右クランク

アルテグラ FC-6800, FC-R8000 2モデル 右クランクのみ

4アームの中空接着構造のクランク、合計5モデルです。

デュラエース

アルテグラ


その中で下記の2文字のアルファベットがレーザー刻印されている物が対象になります。

KF, KG, KH, KI, KJ, KK, KL
LA, LB, LC, LD, LE, LF, LG, LH, LI, LJ, LK, LL
MA, MB, MC, MD, ME, MF, MG, MH, MI, MJ, MK, ML
NA, NB, NC, ND, NE, NF, NG, NH, NI, NJ, NK, NL
OA, OB, OC, OD, OE, OF, OG, OH, OI, OJ, OK, OL
PA, PB, PC, PD, PE, PF, PG, PH, PI, PJ, PK, PL
QA, QB, QC, QD, QE, QF, QG, QH, QI, QJ, QK, QL
RA, RB, RC, RD, RE, RF


クランクアーム内側 (黄色枠:製品モデル名、青色枠:製造刻印)



点検の結果、交換が必要と判断された場合、無償にて交換致します。
交換の必要が無いと判断された場合は、引き続きご使用いただけます。
お客様に安心してご使用いただくためにも、初回の点検で交換の必要が無いと判断された場合でも、初回の点検から1年後を目安に2回目の点検を受けていただくことを推奨致します。
但し、それまでの間にもし何かクランクに異常を感じた場合は、速やかに点検をお受けください。
なお、1回目および2回目の点検につきましては、無償で実施致します。

交換後のクランクが下記の物になります。現行の12S用クランクの意匠に似ていますね。

デュラエース

アルテグラ


以上がシマノの公式発表になります。


では、お客様にはどうしていただくか。ショップはどうするのか。

まず、乗れる状態の自転車に関してはそのままお持ちください。クランクに圧力をかけるので乗れる状態の方がいいです。

点検には取り外して確認する項目があるので自転車はお預かりになります。異常なしの場合、当日か翌日にはお渡しできると思いますが、同時にお預かりできる自転車の数に限度があるので事前にご予約ください。電話番号は0254-26-7427です。4コールしたあと無音が続きますがFAXに切り替わるまでは繋がっていますので切らずにお待ちください。10秒くらい経ってFAXに切り替わった場合は不在ですので後ほどお掛け直しください。

ここで交換対象のクランクだった場合、自転車をそのままお預かりするか一旦お返しするかはケースバイケースとなりますが、日数がかかる場合は一旦お返しすることになるのをご了承ください。時期的にオーバーホールが入り始めました。今シーズン乗らなくなった方はオーバーホールと同時の点検もお受けいたします。

次に外したクランクをお持ちになった場合。こちらもお預かりになります。シリアルナンバーを撮影・登録、洗浄点検後に異常無しの場合ご返却となります。
純正ギアが付いている状態でお持ちください。社外品のギアがついている場合はお断りすることもありえます。

社外品のパワーメータの有無に関しては問いません。交換対象のクランクだった場合パワーメータは戻って来ませんが、それ相当の金銭的な見返りがあるということで個別に対処されます。金額は流動的になると思うのでここではお答え致しかねます。ご了承ください。
ジャイアントに関してはパワーメータの再装着サービスが発表されています。シマノの保証金額相当で再装着されるそうです。

次に、新品のクランクをお持ちの場合。本来は購入されたところにご相談していただくのが筋だと思うのですが。ネットで購入されて連絡しても対応が悪い場合はご相談ください。
海外からクランク単品や完成車で購入された場合。本来は国ごとで対応が違うのでやはり購入されたところでご相談してほしいのですが。対応が悪い場合はご相談ください。

また、他店で点検された場合、登録後しばらくは再登録できないので気を付けてください。再点検の場合はその旨をお伝えください。


製品安全(METI/経済産業省)

今年9月までに米国で約68万台、カナダで約8万台がリコール対象となり、クランクの分離が4519件、骨折など6件の負傷が確認されていたそうです。
国内では24万セットがリコールの対象となります。


さて、実務上のお話ですが、この件に関してお客様は走行中に異音がしたりフロントの変速が不完全になることで認識できると思います。でも、経験されている方は判ると思いますが異音や変速不全は他の要因でも起こります。むしろ他の要因の方が多いです。
BBであったり、ペダルであったり、Fディレーラーだったり、チェーンの消耗だったり…。
今回のクランクが該当製品であっても交換後に異音や変速不全が起こることもあるかもしれません。その場合の調整や部品交換は有料になる場合があることをご了承ください。


経験上、自主点検やリコールの内容は変化していく場合があります。その場合ブログ内容を追記や編集する可能性もありますので今後もご注意ください。

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