「アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス」展に行って来ました。
私の目的は「グランマ・・」の方。
今まで何回か観賞して、その不思議な魅力に惹かれました。
ずっと毛糸刺繍を楽しんできた彼女はリュウマチを患ってから、
指先の自由が利かなくなり、その代わりにと娘に勧められて
絵を描くようになったのが、もう70歳を大分過ぎてからでした。
そして80歳で初めての個展!以後、広く知られるようになりました。
一見稚拙で、私にも描けそうに思えるような絵です。
でも良く見ると、空の色などとても繊細に描かれていますし、
生活の細かい営みが、時にユーモラスに、或いは厳しく表現されています。
自然を、生きることを、庭を、花を,愛した人として、
先日亡くなったターシャ・テューダーと通じるものがあると思いました。
この美術館はゴッホの「ひまわり」を所蔵していることでも知られています。
「ひまわり」が来日した当時、私も長い行列に加わって見に行きました。
今日は観る人も少なく、ゆっくりと楽しむことが出来ました。
驚いたのは、何度か観ているのに今回、同じ「ひまわり」を
とても大きく感じたことです。
絵というものは観る時の状況とか、気持ちとか、年齢で随分違ってきます。
同じ絵でも何度か観てみると、また、新しい発見があるものです。