月の岩戸

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ヴェガ・10

2014-02-22 04:59:28 | 詩集・瑠璃の籠

さあ
わたしのところに 来なさい
いっしょに 飛んであげよう

生きることが
暮らしていくことが
堪えていくことが
苦しくてならぬときは
悲しくてたまらぬときは
大空に
魂を飛ばしてみるのだよ

ひととき
地上のくびきを離れ
わたしとともに
飛びなさい

ごらん
青い水晶の星に
蛍の玉のような小さな人間が
大勢で 暮らしている

かわいいだろう

せつないだろう

愛してしまうだろう

泣いてかまわないんだよ

むごい日常の現実が
あなたを打ちのめして
魂が死んでしまいそうになる時
わたしは
あなたのもとに飛んできてあげよう

ただひととき
なにもかもを忘れていい
わたしとともに
飛びなさい

愛しているよ




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1 コメント

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絵の解説 (てんこ)
2014-02-22 05:02:05
ヒューホー・ファン・デル・フース、「羊飼いの礼拝」部分、15世紀フランドル、北方ルネサンス。
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