アルデバラン・６０

陰で汚いことをしているのを隠して
上っ面で良い人間のふりをしている
馬鹿者よ
いつまでその小芝居を続けるつもりだ
もうとっくに嘘はばれているというのに

神の時代の夜明けを告げる
朝鳥は鳴きわたり
真実の光を投げかける太陽が
おまえを照らしているというのに

唇の端から
蟻のように嘘がはい出てくる
笑い皴の中に隠れた瞳から
愛のない闇が漏れ出てくる
おまえのその醜い正体が
だれの目にも明らかだというのに

狸のしっぽをかくすように
永遠に心を隠して生きることなど
できないのだ
実物そのものの心が
内臓を暴かれるように
おまえの中から突き出ているのに
おまえはまだ気づかないのか

もうやめよ
陰で汚いことをするのは
嘘をついて神を裏切り続けるのは

本当の自分を振り返り
心を改めるのだ
そうでなければおまえは
世界中のすべてに軽蔑される

嘘ばかりついてきたその果てに
人間ではなくなった馬鹿者として
神にさえ見限られる