No,11
レオナルド・ダ・ヴィンチ、「ジネヴラ・デ・ベンチの肖像」、15世紀イタリア、盛期ルネサンス。
レオナルドの作品からはこれをあげた。モナリザや白テンと比べると、あげられることの少ない作品だが、これにもレオナルドの愛がただよっている。その人間への深い洞察から描く表情と極上の技術で愛撫するかのような筆致は、レオナルドでなければできない。彼以外の誰も表現できない女性像である。
なお、ブノワやカーネーション、リッタの聖母などは、レオナルドの真筆ではない。見るだけで判別できないようでは、レオナルドをまるでわかっていないということだ。
レオナルドは冷徹な天才ではない。悲哀の中にも切ない愛を美しい女性像の中に表現していた。
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