月の岩戸

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黄色い椅子に座ったセザンヌ夫人

2013-12-06 05:01:53 | 虹のコレクション
No,26
ポール・セザンヌ、「黄色い椅子に座ったセザンヌ夫人」、19世紀末フランス、後期印象派。

これは苦しい。まるで人間が木偶のようになっている。セザンヌの描く人間は、文明社会ですりつぶされた人間の魂の悲劇を感じさせる。

目が生きていない。あるはずの魂の気配が、どこかに逃げてしまって見えない。セザンヌは、時代に生きる人間の苦悩を、その表現力で的確に描いている。嘘偽りのない心で人間を描くと、こういうことになったという感じだ。

19世紀の人間の魂の苦悩が、この一枚ににじみ出ている。



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