新たに来たり
聖なる正義の警鐘を
高らかにも明らかに鳴らすために
あらゆる誤謬を
地上から殺菌しつくすために
わたしの持つ小さな壺には
炎の白金のごとき
苦薬がある
それは青磁のごとき地球の上を流れ
あらゆる虚偽を探し尽くしては飲み込み
新聖なる正義の下に殺し尽くすだろう
悪は滅びる
そして全く新しいものとして
生き直す
わたしは
金紙の冠をかぶった偽王のローブをはぎ
下僕の粗衣を着せて
荒れ野に追い出すだろう
また
いかさまの剣を奮って月桂樹の冠を誇る勇者を
表彰台から引きずり落とし
敗北者の焼き印を押して
海に投げ入れるだろう
紳士の仮面を着て女を食い殺す醜男から
ブランドスーツをひきはぎ
飢えた野獣の群れの中に
放り投げるだろう
永遠の勝者の顔をした絶対権力者から
真っ白な聖者の仮面をはぎ
素裸の道化にして
野外劇場の真ん中に放り出すだろう
新たに来たり
我が名はミルザム
正義の星である