ああもういやだ
馬鹿者の
面倒を見るのは
人の美貌を盗み
勝手に美人になって
それを恥ずかしいとも
思うことができないとは
暗い魂を
仮面の奥に隠し
上手に芝居をして
愛のふりをしている
その自分の馬鹿さ加減を
気に病むこともできないとは
逃げることはできない
自分の苦しみを
虫のように陰に押しつぶし
嘘をかぶったまま
自分はこれでいいのだと
踊るように世間を歩いている
馬鹿者よ
わたしたちは
おまえを切る
厳しい運命に
吸い込まれていくおまえに
差し伸べる手を
ひっこめる
もう愛しはしない
嘘で着飾った
善人の仮面を衒いながら
もう落ちていくがよい
絶望の彼方へ