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月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アークトゥルス・11

2015-08-15 05:40:11 | 詩集・瑠璃の籠

あっても意味もないものを
人間はまだ作り続けている
煮え過ぎてこびりついた
糞のようにしつこいものが
まだだ まだだと
人間たちにささやいている

まだ おれたちは
負けていない

大馬鹿者め
終わった試合をまだやるつもりか
おまえが挑んだ時点で
負けることになるということは
わかっているだろうに

虹色の光で照らした
銀色の都市が 瞬時のうちに
二千年前の遺跡に変わる

あれの本当の姿を見た時
人間たちは
自分達は一体何をしていたのかと
驚くことだろう

すべては
あ  い  の
代わりになるものが
欲しくて 作ったものだ
好きなのに 嫌いだと言ったことが
自分の心臓を傷つけて
痛くてたまらない
ほんとうに好きだった人が
逃げてゆく

あたりまえに 自然に
好きだと言えばよかったのに
それができなかった
どうしても 自分から
好きだということができなかった
愛しているのに 愛していると
言えなかった

馬鹿が それだけで
生きている事自体が
無意味になった
好きな人がいなければ
生きていても 何もない

あんなものは 馬鹿なんだと思って
馬鹿にしなければ
自分が馬鹿になってしまう
すべて 男がやったことは すべて
凄いものを作って
女をおびき寄せると
そんなことばかりだったのだ

悲しいものが増えている
女性が滅んでしまったので
生きるために必要だと思って
作られてきた たくさんのものが
在っても無駄だというものになってしまう

世界はこのようにして終わる
とっくに幕は落ちていたが
おまえたちが仮面を離さなかったので
まだ続編を いや続編の続編を
踊っていただけだったのだ
ボレロの ように

さあ どうすればいい
何をすればいい
わかるかな
人類よ



コメント
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