古今東西...
数多くある交響曲の中で私が最も好きな交響曲をひとつだけ挙げるとすれば迷わず
『マーラー:交響曲第9番』です。
交響曲の歴史は〈交響曲の父〉と呼ばれるハイドンから確立し、モーツァルトを経て、
ベートーヴェンで完成します。
ベートーヴェン以降、ドイツ系の作曲家シューマン、ブルックナー、ブラームスらが
占めた交響曲の歴史の中で新星の如く現れたのがマーラーでした。
ユダヤ系のマーラーは生涯に9つの交響曲を遺します(第10番は未完)
第9番は死の前年(1910年)に完成しましたが、生前演奏を聴くことは叶いません
でした。
マーラーの死後、初演を果たしたのが弟子のブルーノ・ワルターです。
(1912年6月26日 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)
マーラーの第9は名盤の数も多いので、今回は私が今まで聴いたベルリン・フィル盤に
絞り込んでみることにします。
指揮:レナード・バーンスタイン(1979年ベルリン・ライヴ)
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン(1982年ベルリン・ライヴ)
指揮:クラウディオ・アバド(1999年ベルリン・ライヴ)
上記の3アルバムは、すべて魂のこもった熱演であり、文字通り指揮者と演奏者が一体
となった記録でもあります。
そして今回取りあげるアルバムは指揮者ジョン・バルビローリ(イギリス 1899-1970)
が1964年にベルリン・フィルと録音したものです。
今でこそマーラーを演奏するベルリン・フィルは珍しくはありませんが、バルビローリ
が1963年にベルリン・フィルに客演してマーラーの第9を演奏するまでは、ほとんど
取りあげられなかったのではないでしょうか。
そしてその演奏会が大成功し、ベルリン・フィル全団員がバルビローリとの録音を希望
して生まれたのが、本アルバムです(*ベルリン・フィル団員から録音を希望するとい
うのは稀なことです)
ベルリン・フィルがマーラー第9と本当の意味で向き合った最初の記念碑的アルバムでも
あります。
イギリス人指揮者バルビローリから43年後の2007年に同じくイギリス人指揮者ラトルが
録音したマーラー第9が来月発売なので注目です。
CDライナーにもあるようにマーラーの第9交響曲は全4楽章を通して四幅対の〈死の踊り〉
と解釈できます。それは作曲者自身が迫り来る〈死の予感〉の中で作曲したからとも推測
できます。
《交響曲第9番 ニ長調》
1楽章:解放者としての死
2楽章:踊りのフィドラー(ヴァイオリン奏き)としての死
3楽章:戦いにおける敵対者としての死
4楽章:慰めてくれる友としての死
*初演した指揮者ブルーノ・ワルター曰く:第4楽章について~
「マーラーは心静かに世界に別れを告げている...紺碧の大空に溶けこんでゆく雲のように...」
数多くある交響曲の中で私が最も好きな交響曲をひとつだけ挙げるとすれば迷わず
『マーラー:交響曲第9番』です。
交響曲の歴史は〈交響曲の父〉と呼ばれるハイドンから確立し、モーツァルトを経て、
ベートーヴェンで完成します。
ベートーヴェン以降、ドイツ系の作曲家シューマン、ブルックナー、ブラームスらが
占めた交響曲の歴史の中で新星の如く現れたのがマーラーでした。
ユダヤ系のマーラーは生涯に9つの交響曲を遺します(第10番は未完)
第9番は死の前年(1910年)に完成しましたが、生前演奏を聴くことは叶いません
でした。
マーラーの死後、初演を果たしたのが弟子のブルーノ・ワルターです。
(1912年6月26日 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)
マーラーの第9は名盤の数も多いので、今回は私が今まで聴いたベルリン・フィル盤に
絞り込んでみることにします。
指揮:レナード・バーンスタイン(1979年ベルリン・ライヴ)
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン(1982年ベルリン・ライヴ)
指揮:クラウディオ・アバド(1999年ベルリン・ライヴ)
上記の3アルバムは、すべて魂のこもった熱演であり、文字通り指揮者と演奏者が一体
となった記録でもあります。
そして今回取りあげるアルバムは指揮者ジョン・バルビローリ(イギリス 1899-1970)
が1964年にベルリン・フィルと録音したものです。
今でこそマーラーを演奏するベルリン・フィルは珍しくはありませんが、バルビローリ
が1963年にベルリン・フィルに客演してマーラーの第9を演奏するまでは、ほとんど
取りあげられなかったのではないでしょうか。
そしてその演奏会が大成功し、ベルリン・フィル全団員がバルビローリとの録音を希望
して生まれたのが、本アルバムです(*ベルリン・フィル団員から録音を希望するとい
うのは稀なことです)
ベルリン・フィルがマーラー第9と本当の意味で向き合った最初の記念碑的アルバムでも
あります。
イギリス人指揮者バルビローリから43年後の2007年に同じくイギリス人指揮者ラトルが
録音したマーラー第9が来月発売なので注目です。
CDライナーにもあるようにマーラーの第9交響曲は全4楽章を通して四幅対の〈死の踊り〉
と解釈できます。それは作曲者自身が迫り来る〈死の予感〉の中で作曲したからとも推測
できます。
《交響曲第9番 ニ長調》
1楽章:解放者としての死
2楽章:踊りのフィドラー(ヴァイオリン奏き)としての死
3楽章:戦いにおける敵対者としての死
4楽章:慰めてくれる友としての死
*初演した指揮者ブルーノ・ワルター曰く:第4楽章について~
「マーラーは心静かに世界に別れを告げている...紺碧の大空に溶けこんでゆく雲のように...」
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