ロックコンサートにおける『チャリティ・コンサート』の始まりと言えばジョージ・ハリ
スンが1971年ニューヨーク・マジソンスクエアガーデンで開催した『バングラデシュ
難民救済コンサート』が思い出されますが、1979年の暮れにはポール・マッカートニーと
国連の協賛でイギリス・ロンドンのハマースミス・オデオンで開催された『カンボジア
難民救済コンサート』も思い出されます。
この『カンボジア難民救済コンサート』は数日間に渡って行われ、出演したアーティストも
Queen、Clash、Specials、Pretenders、Who、Elvis Costello、Wings...といった
ビッグネームが名を連ねました。
そしてなんといっても最終日の大トリ”ポール・マッカートニー”が登場し、そこで演奏され
た『Lucille』と『Rockestra Theme』では、このコンサートに出演した主だったアーティ
ストが一堂に会しました。
このコンサートの模様は日本でもTV放映されましたので観た方もいるかもしれません。
とにかく最終日の超豪華メンバーによる演奏は物凄い迫力でした。
天下のポール・マッカートニーが大勢の大物ミュージシャンをバックに『
Lucille』を
歌う中、ポールに歩み寄る1人の髭ヅラの大男がいました。
私はまだこの時、この人物が何者かわからなかったのですが、どこから見ても西部劇に出
て来る賞金稼ぎのガンマンといった風貌でした(笑)でもあれだけの大人数の中で一際目
立っていて、しかもポールに堂々と歩み寄るとは...タダモノでないことは明らかでした。
そして後に知ったのですが、この大男こそThe Whoのリーダー:Pete Townshendその人
だったのです。なので今でもあのライヴ映像は思い出の1シーンです。
私が初めて《The Who》と出会ったのは、解散ライヴツアー真只中の1982年の事でした。
当時、その解散ライヴツアー中の音源をFM放送で耳にしました。
でも厳密に言うとこの1979年に開催された『カンボジア難民救済コンサート』の映像が
初めてだったのです。しかし当時はまだ《The Who》という名を知りませんでした...
話を元に戻します。
そしてラストナンバー『
Rockestra Theme』で、このチャリティー・コンサートは幕を
閉じました。
バンド名《Rockestra》の由来は"Rock"と"Orchestra"を掛けたものから来ています。
《Rockestra~Musician's》
Paul McCartney:Vocal, Bass
Linda McCartney:Keyboards
Denny Laine:Guitar(Paul McCartney & Wings)
Laurence Juber:Guitar(Paul McCartney & Wings)
Steve Holly:Drums(Paul McCartney & Wings)
Pete Townshend:Guitar(The Who)
Kenney Jones:Drums(Small Faces→The Who)
Ronnie Lane:Bass(Small Faces)
Robert Plant:Bass(Led Zeppelin)
John Paul Jones:Bass(Led Zeppelin)
John Bonham:Drums(Led Zeppelin)
Dave Edmunds:Guitar
James Honeyman-Scott:Guitar
Bruce Thomas:Bass
Gary Brooker:Piano
Billy Bremmer:Percussion
Tony Dorsey:Trombone
Howie Casey:Saxphone
Steve Howard:Trumpet
Thadeus Richard:Saxphone
追伸:今では数年に何度か開催される「チャリティ・コンサート」ではありますが、
この原型を作ったのが2人の”ビートル”というのも感慨深いです。