機動戦士ガンダムUC -ユニコーンの日-

最初のガンダムから始まって0083、Z、ZZ、逆襲のシャアで完結したと思っていたシリーズにまさかの続編・UCです。 UC開始のニュースは<亡国のイージス>の福井晴敏さんがノベライズすることを含めて当初から知ってましたが、肝心の映像化については富野さんの参加が絶望的とも伺っていたので今ひとつ、手を伸ばしにくい状況だったんですが、映像化の開始と共に血が騒いで読み始めました。 一応、最初に書いときますがUCは<逆襲のシャア>の直系にあたる作品です。ということは度重なる大規模戦争でキャラ的にも世界設定的にも資産が枯渇しています。だから今回は宇宙世紀が始まった当時に設定を追加しているので、なんで今更ビスト財団とか、箱とかででくんのさっ、てツッコミはしないのが大人の礼儀ってもんです(^^;) UCは全10巻8エピソードで構成していて、最初のエピソードとなるユニコーンの日は、新型モビルスーツが運び込まれたスペースコロニーへの襲撃で始まります、といえば古参のファンは少し興が冷めるかと思いますがここは、<亡国のイージス>を手がけた福井さんの視点で連邦軍、ジオン軍を厳しく、時には頼もしく表現している事に注目して欲しいです。 文庫版には挿絵が入ってないので、モビルスーツなどの設定はアニメ版の資料を確認しながら読み進める方が良いかとは思いますが、福井さんの筆はそういう余計な心配をしなくても楽しめる作品に仕上がってます、一度ガンダムに脚を踏み入れた方は是非ご一読を。 あともう一点、いわゆる<OB会>になっちゃうのはちょっと困るって方には、その心配は無用ですよ、とだけ申し伝えておきます。 ユニコーンの日(上) 機動戦士ガンダムUC(1) (角川文庫) 価格：￥ 500（税込） 発売日：2010-01-23