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佐賀県の吉野ヶ里遺跡「謎のエリア」で"国内最古級の鋳型"など3点が新たに発見

2023年12月06日 05時50分32秒 | Gooニュース
標題のニュースについては12月5日に報道各機関が大きく報道しました。




報道内容の概略は以下のとおり。
佐賀県は12月4日、これまで手付かずだった吉野ケ里遺跡(吉野ケ里町、神埼市)の
「謎のエリア」と呼ばれる日吉神社跡での発掘調査で、今年4月の石棺墓に続き、
9~10月に発掘調査された結果、国内最古級とみられる弥生時代中期前半(紀元前2世紀ごろ)の
蛇紋岩でできた青銅器鋳造用の鋳型など3点が見つかったと発表した。
佐賀県によると、出土したのは9月6日~10月9日。蛇紋岩や石英斑岩で作られた鋳型の一部と、溶かした金属を入れる取瓶(とりべ)か「るつぼ」とみられる土器(長さ6センチ、幅6センチ、厚さ2・6センチ)の3点が出土した。
上の写真が青銅器の鋳型など3点です。出典:NHK総合テレビ12/5のNews

上記写真の1番左の遺物は蛇紋岩の鋳型(長さ9cm、幅4.6cm、厚さ1.6cm)は
片面が銅剣用で、反対側は銅矛用になっていた。両面鋳型
中央の遺物は石英斑岩の鋳型(長さ8.8cm、幅6.5cm、厚さ2.8cm)は、銅剣用の片面鋳型。
1番右は溶かした金属を入れる取瓶(とりべ)か坩堝(るつぼ)とみられる
土器(長さ6cm、幅6cm、厚さ2.6cm)
吉野ケ里遺跡ではこれまでに同様の青銅器用鋳型の出土が7例あるが全て石英斑岩で、
蛇紋岩は初という。当時、青銅器鋳造の先進地だった朝鮮半島では滑石を使っており、
よく似た石材として、蛇紋岩を求めたとみられる。いずれも今年4月に発見された石棺墓の北西約5メートルから南南西約10メートルの範囲で出土した。

県の文化財保護・活用室の白木原宜室長は「掘れば掘るだけ出てくる。
謎のエリアにふさわしい」と話した。(上の写真)
出典:NHK総合テレビ12/5のNews NHKプラスで視聴

謎のエリアの発掘調査は2022年度に開始され残りの発掘作業は来年2月の完了を目指す。
県は、12月7~22日に吉野ケ里歴史公園内の展示室で今回の出土品を一般公開する予定。

吉野ケ里遺跡に詳しい考古学者・高島忠平氏の話 蛇紋岩は、石英斑岩より古い時代の鋳型石材の特徴であり、朝鮮半島から直接伝えられた可能性がある。当時の最先端技術を導入し、吉野ケ里遺跡が日本の青銅器製造の拠点であったことをさらに意義付けた。青銅器文化が伝わった経緯や九州北部と朝鮮半島の関係性、クニと呼ばれる組織ができた経緯を解明する出発点になる。遺跡内の「謎のエリア」の竪穴建物跡が青銅器製造拠点の工房だった可能性も出てきた。

吉野ケ里遺跡については下記ブログで書いています。
 発掘調査のウラ側 吉野ケ里遺跡バックヤードツアー、卑弥呼の関する資料及び発掘調査のニュース - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp) 

吉野ケ里遺跡に近い地元の報道機関が報道したYoutube動画にGooで共有させていただきました。
サガテレビ
吉野ヶ里遺跡「謎のエリア」で"国内最古級の鋳型"など新たに発見【佐賀県】 (23/12/04 18:40)

FBS 福岡放送ニュース
「極めて大きな発見」“謎のエリア”で青銅器の鋳型など発見 佐賀・吉野ヶ里遺跡

RKB毎日放送ニュース
国内最古級か 吉野ヶ里遺跡の「謎のエリア」で見つかった出土品を一般公開
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