愛をさがす毎日

ADHD・アスペルガー・離人症・うつ病な私の自己満足ブログ

自閉症裁判

2008-12-23 08:21:51 | 
「自閉症裁判」の文庫版が出た。

この本は、2001年、東京・浅草の路上で、当時19歳の短大生が、レッサーパンダの帽子をかぶった男に殺害された事件の背景に迫った問題作です。

先ごろも、千葉の知的障害のある青年に5歳の女の子が殺害された事件がありましたが、その青年もダウン症で、知的水準が小学校の高学年くらいのレベルしかなかったそうです。少女マンガが大好きでアニメの「プリキュラ5」が被害者の幸満ちゃんとの接点だったと聞きます。

このレッサーパンダの帽子をかぶった男も、養護高校出身で、軽度の知的障害があり障害者手帳を持っていたそうですが、障害者というレッテルを貼られることを嫌い、持っていた障害者手帳も捨て、養護高校を出てることも供述では否定いしていたそうです。
差別や偏見を持たれることを恐れ、知的障害者であることを隠していたそうです。

やっぱり、障害者として生きていくのはリスクが大きいということなのでしょう。

いくら障害者でも犯罪は犯罪。人を殺すことは絶対に許されませんが、
でも、そういった障害者の人たちが犯罪に手を染める確立は実は多いのだそうです。

つまり罪を罰するだけじゃ犯罪は減らない。
福祉が社会にきちんと行き届いてない証拠じゃないかと筆者の人は訴えます。

障害者の人たちは社会的弱者です。なのに、そういった人たちが社会の中で爪はじきにされている結果、こういった犯罪に繋がっているのではないかというのです。

しかし障害者の人たちに対する偏見・差別は根強く…中にはそんな障害者を社会に出すな!という意見もあります。
今の福祉の在り方にも問題を投げかけています。
「自閉症裁判・単行本」
コメント
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