地球の創造者から、これだけきついお叱りを受けたわけだから、日本の社会は変わると期待していました。
<COVID-19>
いくつかの部分では、そうした社会の変化が見られたと思います。
テレワークの普及によって、どうしても出社しなくてはならない通勤者を除けば、満員電車がうんと減ると思っていました。然しながら、緊急事態宣言が解除されたとたん、ほとんど元どおりになったと聞いています。マスクをして黙っていれば、満員電車内でもコロナの感染はないとおっしゃる先生方もいらっしゃるようですが、基本的には間違っていると思います。
<過密出勤:日本経済新聞>
山の中に一人で住んでいたらば、新型コロナにかかることは決してありません。地方の小都市で生活していたらばどうでしょう。今の東京に比べて、感染率が低いのは当たり前です。ですから 無理をして会社に出かけるという行為を、新しい世界では極限まで減らすことが大切だと思っています。実際に在宅勤務を基本と決めた大な会社もいくつかあります。例えば、富士通だとか日立さん、ツイッターなどは、積極的に在宅勤務を勧めていらっしゃるようです。しかしながら、これは依然、少数派のようです。
<Work at Home:By Robert Stinnett Creative Commons 2.0>
Work at Homeは、いくつかの面で利点があると思います。 最大のメリットは、交通機関の混雑の回避です。そして、無駄にしていた往復の通勤時間のカットです。更には、生産性を損なっている長い会議がなくなる事を期待しています。テレワークでは、会議の長さが短くなったようです。あのスティーブ・ジョブズも、意味のない長い会議は怒って、机をひっぱたいたという逸話があるようです。
テレワーク阻害要因は、日本の古い伝統、印鑑の存在です。社会が必要だと、紙とハンコの文化を残しているということが、大きな原因のようです。しかし、今はネットでもサインすることができるようになり、仕事のやり方を変えれば、必ずしもハンコに頼ることはいらなくなるはずです。重要なのは 会社の経営者、会社の幹部が、いかに自分たちの仕事のやり方を スマートに改革するかということだと思います
<電子サイン by Adobe>
もちろんフェイス・トゥ・フェイスのメリットはあると思います。例えば、ブレーン・ストーミング等、複数の人間が顔を合わせて、瞬時の相互作用で新しいアイデアを出すためには必要な行為だと思います。週に何日かは出社して、脳をフルに使い合うということは必要かもしれません。しかし、それは仕事量の中では決して多くないと思います。
ということで、テレワークで大きなメリットを得たかというと、日本ではそれが現実に成っていないと考えます。ヨーロッパやアメリカでは、テレワークが基本になって、対面しての仕事は本当に例外的な仕事のやり方だと考えているようです。
今一度、仕事のやり方を考えてみたらどうかと思います。
方や、東京脱出という物理的なテレワークの環境を作り出している人たちもいるようです。東京に電車で1時間ぐらいで通える距離であれば、家賃も安いし、コロナの感染率も低いし、広いうちに住めるし、自然も近いし、物価も安いかもしれません。家族との豊かな時間が持てると思います。
<東京脱出 日本経済新聞>
こうしたメリットに、もっとたくさんの人が着目して、実行すればいいのになぁと思っています。そういう方向に、東京一極集中の問題解決のためにも、社会を変えていくことは可能だ思います。結果として、東京のオフイスの必要面積は、三分の一位に減少するだろうとの試算もあるようです。
基本には、石化燃料を使っていることが、全ての地球のシステムに悪影響をあたえているということを、Great Accelerationを勉強するとよく分かってきました。
<CO2排出量>
ヨーロッパでは今、自転車が売れに売れています。それは、電車や、トラムや、バスや、その他の交通機関を利用しながら、ソーシアル・ディスタンシングを確保しようとすると、乗れる人数が減って、採算が取れなくて、運営会社も減便を考えようと考えています。そうした環境では、自力で移動できる電動自転車が非常に重要なオルタナティブとなってきているようです。
<自転車 by Corriere della Sera>
そうすると何が起きるのか。おそらく電車の車両や、飛行機の機数などが、整理されて減ることになって、本当に必要なレベルに落ち着くのではないかと思います。そうした企業での従業員も余ってきて、現にユナイテッドで六千人、エールフランスでも五千人、アメリカン航空では2万5千人というようなサイズで人員カットが行われようとしています。
日本でも、JALやANAでも、従業員を持て余し、他社の仕事に振り向けるということで、何とかマネージしようとしています。近い将来、飛行機の需要は、もっともっと下がると思われます。そうすれば、いらない飛行機が、駐機場に並ぶ姿はなくなると思います。航空機のメーカー、ボーイング社は経営的には非常に苦しくなり、人員削減が行われようとしています。
<飛行機で満杯の駐機場:スペイン>
コロナ対策そのものについても、思ったような展開はありませんでした。最初は厚生労働大臣が現れて、国立感染症研究所の代弁をやっていましたが、その後、経済担当大臣の西村さんがなぜか現れて、経済と安全のバランスを取るという非常に難しい仕事を始めました。残念ながら、そこにたくさんの叡智を集めるということは行われていません。 私はNSC( 国家安全保障会議 )の展開を予想していたのですが、全くこうした動きはありませんでした。
日本の官僚は縦割りで、自分の所管外のことについては、協力も配慮もしないのが当たり前で、ワンチームなどはとても出来るようには見えないと思います。やはり、国のリーダーシップのもとに、単に組織上の格好をととのえるのではなく、ある特定の人に責任を与え、24時間、コロナ問題を考え、相談し、中央官庁を束ねて、ワンチームとして、コロナに対応して行くということが、実行されるべきだと思っています。
<ゆがんだ日本:カルト図>
今は、地方自治体に丸投げです。全て丸投げです。東京都が最大の被害者といえましょう。東京都には、関東圏全体を運営していく権限も、責任も、金もありません。関東圏の住人、すべてが被害者なのです。たとえばPCR検査について、安倍さんは1日2万人の可能性を明言しましたが、現実は今でも6千人くらいで、時に一万人くらい状況です。これはなぜか? やはり横断的に重要官僚を大束ね、みんなが一つの方向に動くというグループワークができていないということの証左でもあります。
一つ、個人的な関心がありました。それは「XYZ48」、「ABC46」などと呼ばれる、多人数でステージにたち、踊り、跳ね、歌い、オタク道を開いたグループの対応です。あの3蜜の状況を見れば、今のパフォーマンスの仕方では、コロナに対抗することはできないのは明らかです。どうするのかな?
私の提案した5月連休を廃止するということに関しては、誰も議論をしていないようです。日本全体のエネルギーの消費を、一年を通して平均化し、今のようなピーク対応のインフラ確保を廃止するのは、大きな進展だと僕は思っていますが…。
<ピークの渋滞>
今後、どんな変化が起こるのかを見ていこうと思います。