COVID-19と人類との関係をみていたら、俄然、地球の状態を知りたいと思った。従来から異常気象、氷河の融解、海水温の上昇、島嶼国の水没懸念、アマゾン川流域の乱開発、南極の氷の融解、オゾンホールの拡大などは気に留めていた。
<エコノミストの寓話の僕の受け止め方>
英国のエコノミストが風刺画に描いた絵と違って、コロナは人間への挑戦だと思うようになった。そのアラームを出しているのは誰なのか? それはよくわからない。僕が、スーパーパワーと呼んでいる彼は、宇宙を作り、地球を作り、地球の何十億年の変化に関わった当事者、創造者だと思っている。
いろいろなキーワードが気になったので、読んでみることにした 例えば 「人新世(アントロポセン)とは何か」などから始まった。
現在は、人類中心の世界つまり、アントロポセンの時代に位置づけられている。特に1950年以降 「グレートアクセレーション」が顕著になり、人類の活動が、地球そのもの、及び地球の全ての生物(生き物)に与える影響は大きいことが明らかになる。地質学・地層学的に見て、人類が地球の存続に強い影響を与えていることは確実。たかが人間なのだが、地球にとっては厄介な動物のだ。
1950年以降の人間の活動が地球に異常をもたらしたことは、データとして非常に明白だった。人類がこの事態を認識して、この傾向をいかにして遅らせるか、もしくは昔のレベルに戻すか、ないしは現状維持的な平衡をたもって、地球と共存していくかという命題だと考えた。
<グレートアクセラレーション:全体像>
「グレート・アクセラレーション」(Great Acceleration)による、地球に対する大変化を見ると、これは誰もが想像できるように、20世紀後半からの人間活動の状態、爆発的な人口状態の当然の結果と考えられる。
関連するデータを 探してみると IGBP:地球圏・生物圏国際協同研究計画(International Geosphere-Biosphere Program)が明らかなデータを提示していた。
人間は、地球環境のすべて、海とその沿岸、大気、土地に大きな影響を与える存在として証明された。端的なインデックスの、二酸化炭素濃度は自然の状態に対し、1000倍のスピードで増えている 。
化石燃料の使用→二酸化炭素→地表温度→海水の氷の状況→海面上昇→気候という連鎖もって現れている。さらに、窒素酸化物、硫黄酸化物を排出すると知られている。
現象としては、大気循環、海洋循環、気候、炭素循環、窒素循環、水循環などの循環への変化、海氷の変化、海面の変化、更には生物多様性、汚染、健康、海の資源などに影響を与えている。メタンガスの濃度、オゾン濃度、温度、海洋の酸性度、海の資源や熱帯林の減少といったかたちで、地球そのものに大きなインパクトを与えていること確認できた。
人間が全地球の環境に責任を負うという自覚がこれまではあまりなかったのではないか。大反省だ。ちょっと遅すぎたかもしれないが。
データをグラフで見てみよう。
<都市人口>
<エネルギー使用量>
<水の使用量>
<海外旅行>
<二酸化炭素排出量>
<メタン排出量>
<地表温度>
<成層圏のオゾン量>
これでは、本当に地球が壊れてしまう。生活を変えるのは今が最後のチャンスかもしれない。
ちなみに、アメリカの進化生物学者ジャレド・ダイアモンド教授は、こんなことを言っている。“コロナのほかに、人類が絶滅する可能性をはらむ危機は、他に4つもある。1. 核戦争、2. 気候変動、3. 資源の枯渇(魚、森林、きれいな水など)4. 世界の不平等だ”。
怖いのは、“温暖化では即死しない、が盲点”だとか。日本で言う、「茹でガエル」の状態なのだと思う、人類は。
皆でブレーキをかけるしかない。グレタさんが語り始めたように、この問題の当事者は、申し訳ないが、今の若者なのだ。お年寄りが語っても、変革のためのエネルギーが足りない。若い人たちが現状を知って、今後、地域、国、地球への積極的な干渉を行っていくしかない状態まで、今の大人たちは地球を損なってきている。GDPの増加が、最大の目標であった世界は、もう生き延びられないのだ。
<GDP>
若い英知で急ごう、生活の基本の変更を!
逆説的だが、COVID-19によって、地球のCO2の排出量は、劇的に減ったという証左もある。やれば、やれるということなのだ。
<CO2の排出量はコロナで減った>
参照:データは、下記サイトよりお借りしました。
IGBP: http://www.igbp.net/globalchange/greatacceleration.4.1b8ae20512db692f2a680001630.html
License: CC Attribution-NonCommercial-ShareAlike License
新たな地質年代、人新世(アントロポセン):http://10plus1.jp/monthly/2017/01/issue-09.php