☆新・史上最強の法則-海外支局☆

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新馬戦の法則

2020-06-19 17:00:00 | ダービー馬を探せ!2021
■モーリス&ドゥラメンテ■
先々週から来年のダービーへ向けて新馬戦が始まった。今年も多くの新種牡馬の産駒がデビューするが、なんと言っても注目はモーリスとドゥラメンテの2頭だ。かたや史上最強のマイラー、こなた15年の二冠馬。当然、ブリーダーは2頭の周りにズラリと名牝を揃え、2021年のダービー制覇を夢見た。そして、輝かしい将来を約束されたも同然で、鳴り物入りでデビューした2頭のファーストクロップたち。
だが、その期待とは裏腹に、ここまでの成績は関係者を大いに落胆させるものばかり。
モーリスは先週までに10頭出走したが未だ勝馬は出ておらず、ドゥラメンテは8頭が出走し1勝のみ。

<モーリスとドゥラメンテの2歳馬の成績>
モーリス:0-1-2-7/10
ドゥラメンテ:1-0-0-7/8

両馬とも、2歳リーディングサイアーランキングは4位タイだが、アーニングインデックスではモーリスが0.87に対しドゥラメンテは1.02と僅かながらドゥラの方が上。
決めつけるのは早過ぎるかもしれないが、どちらも晩成型あるいは叩き良化型の可能性がある。

特にモーリス。
自身は、新馬戦勝ちを収め2歳時に2勝を上げ、3歳時はクラシック戦線には参戦できずに夏以降は休養にあてた。その効果が実ったか、15年の明け4歳の初戦で3勝目を上げ、そこから怒涛の3連勝でダービー卿CTを制し、その勢いのまま安田記念、マイルCSをぶっこ抜きJRAマイルG1春秋連覇を果たした。その後も、勢いは留まることを知らず香港マイルを連覇し引退レースとなった天皇賞(秋)制覇を置き土産に種牡馬入り。
このように怒涛の活躍を見せたのは古馬になってからであり、これまでの産駒の成績を見る限り、「晩成」の遺伝子が色濃く伝わっていそうだ。

その遺伝子はどこから来たのかと言えば、もちろん、その父スクリーンヒーローだ。
というのも、祖父のグラスワンダーは、デビュー4連勝で朝日杯3歳S(当時)を制したように、決して晩成型ではないからだ。
スクリーンヒーローは、ダート戦でデビューし3戦目で未勝利を卒業。その後、クラシック戦線に乗るべくスプリングSやプリンシパルSのトライアルに参戦するも願いは叶わず。その後はずっと芝を走り続けて、3勝目を上げたのが古馬になった08年夏の札幌。以後、オープン、準オープンを連続2着に好走し、何とか滑り込めたアルゼンチン共和国杯で重賞初勝利し、その余勢を駆って続くジャパンカップを勝利した。
このように見ていくと、祖父のグラスワンダーの早熟性は隔世遺伝しておらず、父のスクリーンヒーローの晩成遺伝子が伝わっているようだ。

まだまだ「大物」は温存されているのだろうが、現時点ではモーリスもドゥラメンテの両産駒への過信は禁物。

■新馬戦・御三家■
モーリスとドゥラメンテの大型新種牡馬やディープやキンカメといったリーディングサイアー上位種牡馬を押さえ、ランキングTOP3はキズナ、カレンブラックヒル、マツリダゴッホの3頭。キズナはともかく、他の2頭は何とも地味な種牡馬だが、その地味さのおかげで人気の盲点になるので、新馬戦では絶好の狙い目となる。

▶1位キズナ:2-1-1-2/6
ー6月6日(土)阪神芝1600m:1着ダディーズビビッド(牡・6番人気)単勝2,830円
ー同上:3着ステラリア(牝・1番人気)複勝130円
ー6月7日(日)東京芝1600m:2着ジュラメント(牝・7番人気)複勝430円
ー6月14日(日)阪神芝1600m:1着フラーズダルム(牝・4番人気)単勝970円

▶2位カレンブラックヒル:2-0-0-1/3
ー6月13日(土)函館芝1200m:1着ラヴケリー(牝・1番人気)単勝380円
ー6月14日(日)同上:1着リメス(牡・6番人気)単勝2,700円

▶3位マツリダゴッホ:2-0-0-2/4
ー6月6日(土)東京芝1600m:1着ウインアグライア(牝・8番人気)単勝10,930円
ー6月13日(土)函館芝1000m:1着リンゴアメ(牝・1番人気)単勝390円

ここに上げた8頭のうち6頭が牝馬。キズナ産駒は4頭中3頭が牝馬で牡馬で馬券になったのは1頭のみ。やはり牝馬の方が牡馬に比べて仕上がりが早い。
各産駒とも1番人気で馬券になっているが、人気薄での勝利が目立つ。ゴッホ産駒のウインアグライアに至っては単勝万馬券だ。
新馬戦が始まったばかりのこの時期。上位種牡馬の大物産駒たちがデビューしてくるのは、まだまだこれから。終わってみれば、それらの種牡馬が収まる所に収まるのは見えているが、キズナ、ブラック、ゴッホが現時点での新馬戦「御三家」だ。狙い目としては、牝馬の人気薄。これに尽きる。

■新馬戦限定血統傾向■
各場の新馬戦限定の血統傾向を載せておくので、今週の新馬戦の参考にして頂ければ幸いです。

【東京】
▶東京芝1400m

サドラーズウェルズ系が父で1着、母父で2着になっているが、これは馬場が渋った影響が大きいと思われる。

▶東京芝1600m

馬券になった6頭中5頭がロベルト系保持馬で、うち4頭がSS系が相手方。
ロベルト系はクリスエス系が【1-0-1】、シルヴァーホーク系が【0-1-1】。

▶東京芝1800m


【阪神】
▶阪神芝1200m

ミスプロ系保持馬が1着から3着を独占。

▶阪神芝1400m

スクリーンヒーロー、モーリス親子が2着、3着。

▶阪神芝1600m

ここは【2-0-1】のキズナ。【0-1-1】のモーリスは連下まで。

■函館■
▶函館芝1000m

マイネルラヴ(シーキングザゴールド系)、ディスクリートーキャット(ストームバード系)、タイキシャトル(デヴィルズバッグ系)といったスピード血統が顔を揃えた。

▶函館芝1200m

頭はカレンブラックヒルの一択。
ヒモはロベルト系【1-1-1】(クリスエス系が【1-0-1】)、ヴァイスリージェント系【0-0-2】、フォーティーナイナー系【1-0-1】。

おそらく新馬戦・御三家を狙えるのは今しかない、スーパーのタイムセールのようなもの。
みなさん、よい新馬戦を!!

ユニコーンSの法則

2020-06-19 12:00:00 | 砂王の法則
■人気■


<人気別成績>


<人気別グラフ>

ユニコーンSが創設された96年以降の過去24年(13年は3着同着)で、勝馬24頭中19頭が3番人気以内で、2着馬は17頭と、固い決着で収まる傾向のユニコーンS。
と、同じような事をエプソムCの時にも書いた途端に、三連単400万馬券が炸裂した。
5番人気以内まで範囲を広げると、【22-22-15】となるので、本命ガチガチの決着にはならなくても、あっても中波乱程度で収まるはず。確率的にはそうなるが、今回は大丈夫か?

1番人気は【9-5-0-10】で3着になったことがなく、着別度数では2番人気の17回、3番人気の15回を下回る。

■血統傾向■

SS系は父で【2-2-2】、母父で【3-1-2】。
父方で目立つのは2勝を上げているゴールドアリュール。14年にも同産駒のレッドアルヴィスが勝っており、本レースとは非常に相性が好い。
母方では、アグネスタキオンが2勝、スペシャルウィークが3着2回。ネオユニヴァースは1勝しているが、父方では3着1回がある。

SS系以外では、【1-1-0】のヴァイスリージェント系。2頭ともフレンチデピュティ。
シンボリクリスエスが【1-0-1】、キングマンボ系が父、母父合計で【0-1-2】。
そして、ワイルドラッシュ、トランセンド親子のニアークティック系が【0-1-1】。

■コース傾向■

今開催の東京D1600mの主役は、父で3勝、母父で1勝のボールドルーラー系、【3-4-1】のキングマンボ系、【3-1-0】のフォーティーナイナー系、そして【0-2-2】のクロフネの「四天王」。
先週は泥んこ馬場になったことも影響しているのだろうが、とにかくボールドルーラー系とキングマンボ系が走りまくった。日曜日の府中競馬場の天気予報は「曇り時々雨」だが、先週みたいな馬場にはならないはず。血統傾向に変更があるのかどうか要注目。

■出目■

施行時期が秋から6月に移行すると同時に中山D1800mから東京D1600mに変更となった01年以降の過去19年。

■枠番■


<枠番別グラフ>
「府中のD1600mは外枠有利」が定説。確かに7枠は11回馬券になっているが8枠は7回しか馬券になっておらず、1着馬は出ていない。むしろ9回馬券になっている6枠の方が狙い目だ。くれぐれも定説を妄信しないように。

■馬番■


<馬番別グラフ>

馬番で見ても外有利の傾向だが、8枠に該当する15番と16番の成績が悪く、6枠、7枠に該当する11番~14番に良績が集中しているが、6番が7回も馬券に絡んでおり頭一つ抜けている。

■前走■

ひと昔前は、NHKマイル、兵庫チャンピオンシップ、端午S、昇竜Sが主流ローテだったが、ここ5年では様相が一変。NHK組と兵庫CS組も馬券になってはいるものの、主流は青竜S。次に、今はまだ世に名前が知られていないが将来有望な若者を意味する四文字熟語の「臥竜鳳雛」から拝借した伏竜Sと鳳雛(ほうすう)S。そして、本番は一角獣を意味するユニコーンSと、「神獣」でレース名を揃え、JRAもなかなか洒落たことをする。
そのJRAの願い通りに、過去5年の勝馬は後にG1を制しており、まさにダートの頂点を目指す若駒にとっての登竜門となっている。

<後にG1馬となったユニコーンS勝馬>
15年ノンコノユメ・・・15年ジャパンダートダービー、18年ノンコノユメ
16年ゴールドドリーム・・・17年フェブラリーS、同チャンピオンズC、18年・19年かしわ記念連覇
17年サンライズノヴァ・・・19年盛岡マイルチャンピオンS
18年ルヴァンスレーヴ・・・18年ジャパンダートダービー、同盛岡マイルチャンピオンS、同チャンピオンズC
19年ワイドファラオ・・・20年かしわ記念

過去5年で7頭が馬券になった青竜S組の同レースでの着順は1着馬が4頭、2着馬が2頭、4着馬が1頭。
伏竜S組は1着馬と2着馬の2頭で、鳳雛S組は2着馬と4着馬の2頭と、主流3レースで馬券になった馬の前走着順は1着、2着、4着馬という共通点があり、何故だか3着馬が抜けている。ただ単に3着馬が出走していなかっただけかもしれないが、面白い傾向だ。

ここ2年連続で3着になっている前走500万組(現1勝クラス)だが、18年のエングローサーは前走は東京D1400m、19年のダンツキャッスルは京都D1800mだった。