◆血統傾向◆
ウオッカ、ブエナビスタ、アパパネ、ハープスターといったクラシックホースが名を連ねる阪神JF。NEW阪神となった06年以降の過去8年で連対した16頭のうち、実に半数の8頭がクラシックで馬券になっており、まさに牝馬クラシックの登竜門である。逆説的に言えば、出走馬の中で、来年のクラシックを勝つ馬を見抜けるかどうか?が、カギとなる。
父SS系は【4-3-5】で、複数回馬券になっているのはアグネスタキオンとディープインパクトの2頭だが、タキオン産駒はもう出走しないので、ここでの注目はディープのみとなる。ただし、馬券になったのは11年1着のジョワドヴィーヴルと昨年2着のハープスターの2頭のみ。
SS系以外で目立つのがノーザンダンサー系。母父で5勝、父で2着4回と父、母父で上手に棲み分けいる。
ノーザン系の中でマークすべきなのは、2勝3着1回の母父カーリアン、父と母父合計で【1-3-1】のヴァイスリージェント系、そして父、母父で各2着が1回あるファルブラヴ。
ナスルーラ系を持つ馬が7頭馬券になっているが、そのうち6頭【2-3-1】がグレイソブリン系。
ミスプロ系も目立つが、複数回馬券になっているのは【1-1-1】のキングマンボ系。
◆コース傾向◆
先週は2レースのみだったので、これといった傾向は出ていないが、馬券になった6頭はすべてSSの血を持っていることくらい。
あとは、ヴァイスリージェント系が父で2着、母父で3着各1回くらいしか書くことがない。
◆人気◆*過去13年
上位人気は軒並みアテにできない。
1番人気:3-2-2-6
2番人気:1-0-4-8
3番人気:1-2-0-10
ブエナビスタやハープスターのように抜けた存在がいれば別だが、今年はドングリの背比べ。ましてや、2歳の牝馬である。人間に例えるならば幼稚園の運動会。何が来ても驚けない。
上位人気を買うくらいなら、2番、3番人気を勝率、連対率、複勝率のすべてで上回る8番人気が狙い目。【2-2-2-7】で、勝率15.4%、連対率30.8%、複勝率46.2%である。
◆生産者/馬主/厩舎◆
07年以降、毎年馬券になっているのがノーザンファーム生産馬【6-4-2】。昨年は1着こそ逃したものの、2着、3着はノーザンファーム生産馬だった。
また、馬主を見てみると、サンデーRが【3-1-2】と大活躍。
同じ社台軍団でも、社台Fおよび社台RHは不振。
昨年こそ社台F生産馬のレッドリヴェールが1着になったが、06年~12年までは【0-2-1】と未勝利だった。ちなみに、社台RH所有の馬は、06年3着のルミナスハーバー1頭しか馬券になっていない。
厩舎を見てみると、何と言ってもマツパク厩舎。過去8年で【3-2-1】の荒稼ぎ。そのうちの5頭がノーザンF生産馬。この黄金コンビの馬が出てくれば鉄板級となるのだが、残念ながら今年は該当馬はいない(マツパク厩舎の出走なし)。
一方、ここ最近売り出しているのが、目下2連勝中の須貝厩舎と2年連続で3着の鹿戸厩舎。
今年は、ノーザンF生産馬はロカとロッカフラベイビーの2頭が登録しているが、いずれも抽選待ち。馬主は、前者は総帥・吉田克己氏自身で、後者は山田弘氏。どちらもなんとも微妙だ。
ならば、昨年の勝利をきっかけに社台Fの巻き返しはどうだ?
◎コートシャルマン…ハーツクライ×スマートストライク
社台F生産で、馬主は社台RH。いつまでも次男にデカい顔をさせてばかりはいられまい。長男と三男の共同戦線で、次男に勝負を挑む。
まさに、社台グループの骨肉の争いである。