ホンの少し前、映画「31年目の夫婦げんか」の感想を書いた。するとケパドル読者のある方から「すごく良かった!二回も続けて観ちゃいました!」とお返事をいただいて、私もすごくうれしかった。まだ観ておられない方は、ぜひビデオ屋に走られることを再度お薦めします。
その中で二つほどもう一度ふりかえるポイントがあったと思う。
1、夫婦の深刻な危機は、ささいな出来事からはじまること。映画ではなんらかのいさかいで、別々の寝室で寝るようになったことが明かされていたが、それであると思う。互いになにか意地とかプライドがぶつかって、相手を許せないと思う所に、深刻な溝がさらに深まっていく。そしてそれは、しばらくするともう、互いの少々の努力ではどうしようもないほど深く、乗り越えられない感じるまでなってしまう。実に愚かなことで、勝ち負けはやめて、仲直りすることこそ互いの勝利なのではないのか。
2、結局は結婚によって成った家族というもの、自分の伴侶というものをどれほど自分にとって大切なものか、その重さが方向を決めてしまうということ。かつて私が驚いたことに、確かそれは30代半ば頃であったと思うが、「仕事と妻、どっちが大切か?」という問いに、「う~ん」と考え込んで答えられない男が結構いた。呆れて言い返しようがなかったのだが、まことに信じられない価値観である。定年になって妻から、「濡れ落ち葉」と言われても当然である。
ところで世の男性諸君に、自分の反省を込めて言いたいのだが、妻を大切に思うなら「晩酌」はやめよう。激務のあと、やっとのことで帰った家で酒を楽しみたいのはわかる。わかるが飲めば、とうぜん睡眠への直行便だ。しかし、妻は夫の高いびきを背に、長い夜を過ごすのだ。せっかくの夫婦の時間、会話、心を通わせる日常はこうして失われ、ただどうしても必要な時にしか夫は自分たちを顧みないと思われてしまう。
妻が大切なら酒を飲むな。妻とそれまで日中離ればなれになっていた時間を回復せよ。そして、一緒に寝床に入れ・・・・・・ではないのか?家庭と仕事のどっちが大切?このことを真剣に選択しよう。
また世の妻たちにお願いしたい。共稼ぎ家庭以外での話だが、単身赴任はさせないで欲しい。夫と子ども、どちらが大切なのだろうか?子どもは究極的には、どちらが幸せなのだろうか?上の写真をじっくり見て欲しい(写真の出典www.ivillage.com
)。 ケパ