生き物好き気象予報士&理科教員、公認心理師・金子大輔(金兵衛)のブログ~通り雨の旅路~

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見えない"壁"

2006-02-25 | 天気・気象

菜種梅雨の走りが続く24日夕方。
関東は、ある爆弾を抱えていた。

上空が相当寒くなってきていた。
上空の気温で見れば、
雨→雪の基準は、余裕過ぎるほどにクリアしている

が、反対に地上には前日の暖かさが残った。

今回、地上の暖気上空の寒気の間に、
薄い壁のようなもの(安定層)があって、
上と下がなかなか混ざらず、
地上が冷えなかったのだという。
それで、ひねもす雨で経過した。

もしも、なんらかの弾みで、この壁が破れてた日には……

寒気がストンと落ちてきて、一気に寒くなる。
それに引きずられて、
ボタン雪がすさまじい勢いで、
どやどやと叩きつけてきて、
瞬く間に、街が生クリームに包まれたように真っ白~
ということになりかねない

おそらく、
1995年3月1日(横浜市:降雪5センチ)
1986年3月23日(河口湖:降雪81センチ!)
などが、"壁"が破れてしまった事例だろう。

壁が破れたとたん、
大気の状態が不安定になるので、ときに発雷する
また、芋づる式に積乱雲を生んで
雪の量が、やたらとがさばってしまうこともありうる。

知らないうちに、現代都市をも牛耳っている"見えない壁"――
おそるべし……


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4 コメント

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へー (murimuri)
2006-02-25 16:27:10
そういうことになるんだ!!

我が家には、冷えに弱いたくさんの生き物がいるのでガクンと気温が下がるのには神経使ってます。

是非、そんな日がきそうだったら、メッセージで教えてくださいね。(^-^*)ヨロシク♪お願します。
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雨雪判別、難しい。。 (星の金貨)
2006-02-26 05:13:33
私も上空の気温がクリアしていて、地上では北東風が気温を下げると思っていたので雪と考えていたんですけど、結局雨でしたネ。。今回の場合は最小限の予想資料からは雨雪判別の予想はほぼ不可能な感じがします。
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さすが (ぐう)
2006-02-27 10:18:38
さすがキンベエさんだねー。

大雪は子供のころは嬉しかったんだけど、

今は降ってくるのが怖いもん。電車は遅れるし、道は滑るし、顔は凍るし。

土曜は会えてよかったよー

でも人がいっぱいいたし、あんまり話できないねー。お嫁さんともあんまりお話できなかったー
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Unknown (金兵衛)
2006-02-28 01:23:42
>murimuriさん

自然とはいえ、まるで意図したように動いていて

感動させられますね。



動物は温度変化が苦手なので、この時期は

気を使いますよね。

今日(28日)から数日間は、ちょっと寒めかもです。



>星の金貨さん

今回は、北東風がそんなに冷やっこくなかったみたいですね。



目安として「銚子」の気温を見張っていると、北東風の素性がわかりますよ。今回は8℃くらいで下げ止まりでしたが、どしどし雪が降るときには、4℃くらいまで下がることが多いです。



>ぐうさん

電車が止まると凹むけど、今でも東京の雪景色を見るのは好きかも。。。



土曜は愉しかったね。みんなにも久々に会えてよかったけれど、同じく主役のお嫁さんとはあまり話してない……

でも、またの機会にも来てくれそうだね。
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