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虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

世界で年間52億本

2013-11-07 09:17:07 | ビジネス
近年、エナジードリンクなる商品がコンビニやスーパー等で売られるようになり、市民権を得つつある。

そのエナジードリンク市場をリードしてきたのは「レッドブル」

モータースポーツやウインタースポーツ、またパフォーマンス系のサポートなどを通じ、レッドブルを知った人も多いのではないか?

そのレッドブルの強さの秘密は、マーケティングにある。
そのマーケティングは、すべてを数字で計算するアメリカ型のそれとは異質のもの。
キーワードは「長期視点」、そして「自前主義」
宣伝もイベントも自分たちで手をかけるのが特徴だ。

秘密主義のレッドブルの実態に迫る書籍『レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか』をもとに、オーストリア発飲料の先進的なマーケティングについて考えたい。

「レッドブル、翼をさずける(give you wings)」

これはレッドブルが1987年に世界で初めてオーストリアで販売開始になったときに使われたキャッチコピーだ。
このコピーは現在でも世界中で使われているので、目にしたことがある人も多いだろう。

レッドブル創業者のディートリッヒ・マテシッツは、タイの実業家とエナジードリンク「クラティンデーン」のライセンス契約を結び、そのドリンクをヨーロッパ向けにアレンジした。
主な変更点は、炭酸を付加したこと。こうしてレッドブルは誕生した。

このライセンス契約によって、レッドブルは商品の生産や流通を行わず、マーケティングに注力することが運命づけられていた。
そして、そのマーケティングこそが、レッドブルを世界で年間52億本売る原動力となったのである。

創業者マテシッツは、自社の商品を高価格帯に絞り込んだ。
だからこそ、1缶あたりの利益率70%という驚異的な数字になっているのである。
商品は現在も高価格に絞り込んでおり、例えば日本のコンビニでは、レッドブル250ml缶が275円程度、185ml缶が200円程度で売られている。
同量の清涼飲料の2倍以上の価格だ。

続きは明日。

出典:日経ビジネス